『空が見えれば、どこでもつながる』
そんなキャッチコピーを掲げるKDDIの衛星通信サービス「au Starlink Direct」の実力が明らかになりました。
山に登るなら、海に行くなら欠かせないものとなりそうです。詳細は以下から。
KDDIと登山補助アプリを提供するヤマレコのプレスリリースによると、山岳救助活動の時間を大幅に短縮するシステムを構築し、実証実験に成功したそうです。
これは衛星とスマホの直接通信サービス「au Starlink Direct」とヤマレコ、そして長野県警察本部の山岳遭難救助隊が一体となって実現したもの。
通常では電波の届かないエリアからでも、au Starlink Directを用いた衛星通信により、ヤマレコアプリを通じて緊急SOSを送る事ができます。
遭難者は選択形式で自分の状況を簡単に伝えることが可能。パニックを起こしていても適切な選択ができそうです。
位置情報などは遭難者情報照会システム「SAGASU(サガス)」との連携で、あらかじめ登録された家族などの連絡先にau Starlink Directを介して送信。
連絡先からの通報を受けた警察は、必要な情報(位置情報、負傷状態、装備、保険加入有無、登山ルート)をSAGASUも活用して迅速に把握。これにより、通常数日から数十日もかかる救助活動の初動を30分以内に短縮できたとされています。
なお、実際に救助現場にかかわる長野県警察本部、山岳遭難救助隊の岸本俊朗隊長は以下のようにコメント。今回のシステムに対する期待が感じられます。
これまでは、ご家族から通報をいただいても、遭難から既に日数が経過してしまっている場合や、位置情報や装備、負傷状態が不明な場合がありました。そのため、登山計画や天候などから遭難位置や登山者の状態を予想して救助にあたる必要がありました。本実証のようなサービスにより圏外エリアでの遭難時も状況が共有できるようになると、救助開始までの時間を大幅に短縮ができ、遭難者の生存率も高まると期待しています。
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