最先端の半導体を製造するのに欠かせないASMLの「EUV露光装置」を輸入できないなど、アメリカから厳しい制裁を受けているにもかかわらず、自前で7nmプロセスのプロセッサ「Kirin 9000s」製造にこぎ着けたHuawei。
搭載第1弾となるスマホ「Mate 60/60 Pro」が中国でiPhoneの売上を大きく脅かすほど成功していますが、さらなる飛躍のために日本の最新技術が注目を集めているようです。詳細は以下から。
海外メディアの報道によると、アメリカ政府がHuaweiおよび中国の半導体製造会社「SMIC」の技術が向上することを強く警戒しているそうです。
これはアメリカ当局の人間が語ったとされるもので、Huaweiスマホの性能がiPhoneに近づくのを懸念しているとのこと。
そんな中で注目を集めつつあるのがキヤノンが10月に発表したナノインプリント半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」。
Huaweiが実用化しつつある5nmプロセスだけでなく、マスク(型)の改良により2nmまで期待されるこの装置は、EUVを使わないため制裁下の中国に出荷できる可能性があります。
EUVを使わないまま5nmプロセスの実用化を目指すも、歩留まり(良品率)に苦しむHuaweiにとって有力な選択肢となるナノインプリント半導体製造装置。
半導体製造装置分野で高いシェアを占めていたものの、EUV露光装置でASMLに大きく水をあけられてしまったキヤノンにとっても中国勢は唯一獲得できる可能性がある大口顧客で、両者の利害関係は一致している部分があります。
調査会社Gartnerのアナリスト、Gaurav Gupta氏が「近いうちにアメリカが中国への禁輸対象に加える」と予測するなど、ナノインプリント半導体製造装置が米中対立で一躍スポットを浴びていますが、日本の半導体復権にも関わるだけに、目が離せそうにありません。
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