自社製プロセッサを搭載した最新スマホ「Mate 60/60 Pro」が中国で爆売れしているHuawei。
一方で歩留まり(良品率)の悪いプロセッサをいかに調達するかが課題とされていましたが、ついに対策に乗り出すかもしれません。詳細は以下から。
海外メディアの報道によると、Huaweiは「ウェハー処理装置およびウェハー処理方法」というタイトルの特許を中国の国家知識産権局(CNIPA)に出願したそうです。
これは半導体を製造する上で位置調整の効率や精度などを改善するもので、Huaweiが自社のプロセッサ製造工場を建設することを示唆しているとのこと。
かねてよりHuaweiはアメリカからの制裁を受けない既存装置だけで5nmプロセスを実用化したと報じられていました。
しかし歩留まり(良品率)は非常に悪く、製造を請け負うSMICは中国政府から補助金を受けながら生産のたびに数億円もの損失を出している状況。
そのため、自社工場を作ることでKirin 9000sおよび後継のKirinプロセッサのコスト削減や生産能力を上げる狙いがあるとみられます。
なお、Huaweiが半導体製造用の設備をどう調達するかや、今後SMICとの関係がどうなるかについては不明。
中国最大のファウンドリであるSMICすら排除することになるとはにわかに信じがたいものの、悲願だった5G対応スマホ生産のためにあえて茨の道を行くのかもしれません。
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