いよいよ試験管培養肉が人間の口に入る時代がやって来ました。出資者にはGoogleの共同創設者も名前を連ねることも明かされ、大きな潮流になりそうです。
先日BUZZAP!で紹介した3700万円の試験官培養ビーフのハンバーガーの試食会が行われ、出資者のひとりがGoogle共同創設者のSergey Brinさんであることも明かされるなど、大きな話題になっています。
試食は昨日行われ、ふたりの被験者がこのハンバーガー(フランケンバーガー、グーグルバーガーなどと呼ばれています)を体験。オーストリアの食品研究者Hanni Rutzlerさんは「もうちょっと柔らかいかと思っていた。肉に近いとは思うけれど、肉ほどジューシーではないね」との感想。
もうひとりの食品ライターのJosh Schonwaldさんによると「肉の脂の感じが足りない。でも食感は普通のハンバーガーっぽい。大きく違うところは香りだね」とのことで、絶賛とは生きませんでしたが最初の試食としてはまあまあといったところでしょうか。
ちなみにこの培養ビーフ、上記記事で紹介した用に培養された肉に研究室で作られた脂肪分を添加、さらにはビートルート汁とサフランを使ってビーフの色彩を再現したとのことです。
実際に料理して食べている場面の動画は以下から。見た感じは整形肉といった感じです。
また、試食会の時に出資者の1人がGoogleの共同創設者のSergey Brinさんであることも公表され、Brinさんの試験官培養肉に対するメッセージ動画も公開されています。その中でBrinさんは、
「新しい技術が生まれる時、私たちの世界の見方も変わることがある。私は技術の生まれる時機を見るのが好きだ。技術が実行可能性の先端にあるような時、もしうまくいけばその技術は世界を変えうるんだ。
未来(の食肉文化)に関して、3つの可能性が考えられると思う。ひとつは全人類がベジタリアンになること。でもこれはできるとは思えない。ふたつめは問題に目をつむり、環境を破壊し続けること。そしてみっつめが新しい何かをはじめることだ。
この技術をSFだと考える人もいるけれど、もうその段階は超えている。私はこれは良い技術だと考えている。」
と述べています。
食糧問題、環境保護などの観点からも重要視される培養肉。虫食と同様、決してただのイロモノではありません。本当に10年以内に試験管培養肉は店頭に並ぶことになるのでしょうか?その時のお値段と味はどこまで現在の肉に近づけるのでしょうか。目が離せません。
'At least it tastes of meat!' World's first test-tube artificial beef 'Googleburger' gets GOOD review as it's eaten for the first time Mail Online
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