かつて家庭用録画機器の座をめぐる「VHS・ベータ戦争」を巻き起こしたソニーのベータ向けビデオカセットの出荷がついに終了します。詳細は以下から。
Sony Japan | ニュースリリース | ベータビデオカセットおよびマイクロMVカセットテープ出荷終了のお知らせ
ソニーのプレスリリースによると、同社は2016年3月をもってベータビデオカセットの出荷を終了するそうです。
ベータビデオカセットはベータマックス向けの記録メディアで、1975年に生産を開始。すでにビデオテープレコーダー機器の生産は2002年に完了していました。
なお、合わせてデジタルビデオカメラの記録方式・マイクロMV向けの記録メディア「マイクロMVカセット」の出荷終了も決定。対象となるモデルは以下の通りです。
<ベータビデオカセット>
EL-500B、2L-500MHGB、2L-750MHGB、L-25CLP(ベータビデオ用クリーニングテープ)
<マイクロMVカセット>
MGR60、MGRCLD(マイクロMV用クリーニングテープ)
VHS陣営がS-VHSやW-VHSへと高画質化を進めるのに対抗する形で、水平解像度500本以上を達成する「ED Beta」を開発するなど、ソニーが威信をかけて技術革新を進めていたベータマックス。
しかしVHSが多くのメーカーを抱き込んで低価格化に成功した上、「標準」「3倍」モードなどの録画モードの使いやすさで大きくリードした結果、ある時期を境にベータマックスはコアなファン向けの規格となっていたわけですが、それでもなお、40年もの間記録メディアのサポートが行われていたことは、驚くべき事ではないでしょうか。
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