ドコモ回線を用いたMVNOサービス「プレミアモバイル」をめぐり、なんだかややこしいことが起きています。詳細は以下から。
まず見てもらいたいのが「このページから申し込むとプレミアモバイルが安くなるよ!」という、株式会社ONEPIECEの特設ページ。「通信量使い放題でタップリ使える!!プレミアモバイルが超おトク!」「月額980円」などの文字が躍っています。
プレミアモバイル(魚拓)
「月額3980円お得!!」「3年間使用すると、合計28200円もお得に!」と書かれていますが、右下に書かれた小さな文字をよくよく見てみると、980円なのは最初の3ヶ月。「28200円もお得に!」は競合他社と比べて高い通常料金をキャンペーン料金と比べてお得という意味です。これはひどい。
そしてよく分からないのが以下の比較。「ケータイのみで7GBを課金した場合(月額8750円)と比べると、年間6万2640円も節約できる!!」としていますが、追加パケットを7GB分購入したケース(7000円)とも、auやソフトバンクの旧プラン契約(月額6934円)時とも合致しません。なお、7GB分のパケットを追加購入するくらいなら、最初から20GB・30GBプランに入った方が現実的です。
「数量限定で」「もれなく」プレゼントされるというモバイルバッテリーにも謎が。軽量・名刺サイズなのでまず容量は期待できないにもかかわらず、一般的なモバイルバッテリーの相場を大きく上回る「5000円相当」をうたっています。
そこはかとなく情報リテラシーの高くない層を狙い打ちにしていることが伝わってくる上記キャンペーンページ。ふと気になって、プレミアモバイル公式ページの月額料金をチェックしてみると、なんとプレミアモバイルの通常プランは「最初の2年は月額4380円、残り1年は5380円にまで利用料金が跳ね上がる3年契約」という内容でした。
Mobile WiFi E5383 | プレミアモバイル
さらに「無制限」をうたう一方で、直近3日間で3GB以上通信すると、超過した時点~翌日24:00前後まで低速化されるという規制も。つまりもし7月3日00:01に規制に引っかかった場合、7月5日の0:00までの最大48時間近く通信速度が落ちることになります。これはUQ WiMAXなどよりも非常に厳しく、実質的に1日1GB未満しか使えなくする施策です。
ちなみにプレミアモバイルの料金はすべて税抜表記。月額料金の最大額は5810円になります。
よく分からない比較グラフを使い、UQ WiMAXやPocket Wi-Fiより厳しい条件の通信サービスを「無制限」として売りつけるプレミアモバイルのキャンペーン。しかしサービスの提供条件を見ていると、プレミアモバイル自体にも注意するポイントが複数あるため、契約時にあたってはよくよく気を付けた方が良さそうです。
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