美しい夜景が私たちから奪っているものを克明に映し出しています。詳細は以下から。
毎晩私たちの頭上に広がる夜空。晴れていればそこには無限の宇宙が広がり、数え切れない星々を眺められるはずでした。
しかし人類が文明を築き上げ、暗闇を電気の光で照らし始めてから、そんな星空は「光害」によって私たちの目には少しずつ見えなくなっていったのです。
いつしか都会では、人工的な光に満たされた夜景を楽しむ事はできても宇宙の神秘を感じ、何万光年彼方の星々の光を感じる事はできなくなり、天の川を普通に肉眼で見られることを知らない子どもたちが珍しくなくなったのは何十年前のことだったでしょうか。
その「光害」はいったいどれほどに夜空を汚染し、星々を覆い隠しているのかを如実に示す動画が公開されています。それが映像作家のSriram Muraliさんが2016年と2017年にアメリカ合衆国で撮影した「Lost in Light」と「Lost in Light II」というタイムラプスムービー。
「Lost in Light」はカリフォルニア州で天の川をテーマに撮影され、「Lost in Light II」はアメリカ合衆国全土でオリオン座をテーマに撮影されています。どちらの作品も光害レベルの酷いところから徐々に低いところに撮影場所が移っていきます。
Lost in Light - YouTube
都市の夜を彩るまばゆいばかりの電気の光は文明の象徴であり、かつて私たちの祖先が恐れた漆黒の夜を征服した証なのかもしれません。ただし私たちはもう震えながら暗闇に潜む捕食者を恐れる存在ではなくなり、限りない宇宙は恒星間航行に挑もうとする私たちの新たなフロンティアです。
もう少し私たちは星空との距離を縮めてもいいのではないでしょうか?
Stunning Timelapses Showing How Night Skies Are Affected by Light Pollution Across the United States
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