発情し過ぎたオスのイルカが暴れまくり、ビーチが遊泳禁止に


いったいなぜそこまで辛抱たまらなくなってしまったのでしょうか。詳細は以下から。

フランス北西部ブルターニュ地方のフィニステール県ランデベネックの海水浴場で発情したイルカが大暴れしてビーチが遊泳禁止にまで追い込まれました。

問題になっているオスのイルカはZafarと名付けられた体長3mほどの個体。数ヶ月前からこのビーチに出没し、親しまれていたようですが、ここ数週間に渡って性的な行動を行うようになってしまいました。

地元紙によるとZafarは小さなボートやカヤックに体をこすりつけたり、泳いでいる人がビーチに戻ろうとするのを妨げたり、挙句には無防備な女性を鼻で空中に突き上げようとしたとのこと。

現時点では死傷者は出ていませんが、事態を重く見たRoger Lars市長はZafarがいる時の遊泳やダイビングを禁止しました。違反した場合の罰金は39ユーロとのこと。

ただしこの決定には「過剰だ」との批判もあり、環境法の専門家のErwan Le Cornec氏は市長の決定を「イルカを『どう猛な野獣』のように思わせている」と指摘しています。

なお、イルカは生殖目的ではない性行為を行う事でも知られています。快楽やマウンティングのためのセックスがあり、同性愛行為自慰行為も行うとされています。

また、動物研究者のマーガレット・ハウ・ロヴァットさんを筆頭に、人間とイルカが愛を育み「性行為」を行ったという報告も複数行われています。


ということで、イルカが人間に対して発情することはそこまで不思議なことではありませんが、Dolphin Research AustraliaのElizabeth Hawkins博士は今回のケースは悲しいものだといいます。

それは、Zafarがイルカの群れから孤立してしまったいわゆる「仲間はずれ」の状態であるということ。イルカは基本的に群れで生活する生き物のためZafar孤独に苛まれており、一連の行動は仲間を求める渇望からくるものだというのです。

「性欲をもてあます」ためではなく「温もりが欲しかった」ための行動という事になると同情を禁じ得ないところもありますが、今回の処置は野生生物を人間に慣れさせ過ぎないためには適切だとHawkins博士は指摘しています。人間との近すぎる接触が続けばいつか事故に発展する可能性は否めませんし、Zafarが自然に戻ることも困難になってゆきます。

Zafarに素敵な彼女が見つかることを願ってやみません。

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