東京都庁で公開が予定されているバンクシー作品かも知れないネズミの絵、ステンシルシートをネットで購入することが可能です。これであなたもバンクシー気分!?詳細は以下から。
◆「バンクシー?」のネズミの絵を都庁で公開へ
小池百合子東京都知事が4月17日の講演で、今年1月に東京都港区の防潮扉で発見された、正体不明の世界的アーティストであるバンクシーが描いた可能性のあるネズミの絵を東京都庁で展示する計画を表明しました。
来週末に迫った10連休となるゴールデンウィーク前後の公開に向け準備するとのことですが、小池知事は「本人にもダイレクトメッセージを送っているが、今のところ返事がない」と述べており、真贋の確認も取れていません。
小池都知事はこの「バンクシー?」の作品に愛着があるようで、発見当時には自ら現場を訪れてネズミの絵と共に撮影した画像を自らのツイッターで公開しています。
あのバンクシーの作品かもしれないカワイイねずみの絵が都内にありました! 東京への贈り物かも? カバンを持っているようです。 pic.twitter.com/aPBVAq3GG3
— 小池百合子 (@ecoyuri) 2019年1月17日
◆バンクシー作品であれ器物損壊罪
東京都は1月16日に描かれた部分のアルミ製の板を取り外し、倉庫で保管。担当者によると「本来、公共物への落書きは許されないが……、本物であれば大騒ぎになりかねないので外した」とのこと。
噂がひとり歩きして作品を盗むためにこの防潮扉が破壊されれば大問題となるため、この措置自体は納得できるもの。
ですが担当者が述べているように、例えバンクシーの作品であろうと防潮扉という公共物にされた落書きであり、器物損壊罪に当たることは間違いありません。
例えば2018年11月に東京都は入国管理局近くの路上に書かれた「FREE REFUGEES(難民を解放せよ)」というメッセージに対し、「落書きは止めましょう」とツイート。その後すぐにこのメッセージは消去されています。
~落書きは止めましょう~
— 東京出入国在留管理局 (@IMMI_TOKYO) 2018年11月20日
11月19日早朝,港南大橋歩道上にて。
表現の自由は重要ですが,公共物です。
少しひどくはないですか。。。 pic.twitter.com/eHVO1f37jR
小池都知事の「バンクシー?」作品公開の方針は、有名アーティストなら公共物への落書きを無罪放免として持て囃すという明確なダブルスタンダード。このため公開の決定には単なるミーハーさへの嘲笑を超えた批判が起こっています。
◆この「バンクシーのネズミの絵」はステンシルシートが販売中
さて、この「バンクシーのネズミの絵」ですが、イギリスのステンシル販売サイト「CREATE Cuts」ではこれと全く同じ図柄のステンシルシートが5.95ポンド(約870円・送料別)で販売されています。
例のネズミの絵と並べてみるとこの通り、完全に一致します。
このサイトでの著作権の扱いがどうなっているかは不明ですが、少なくともこの傘とスーツケースを持ったネズミの絵は、誰でも世界中のどこででも複製できることになります。
果たして防潮扉の作品はバンクシーの手によるものなのでしょうか?そして全く同じ図柄のステンシルを使って他人が描いたとしたら、そこに表れる違いは何なのでしょうか?いろいろとアートに関して考えさせられる展開となっています。
もちろんこのステンシルシートを買ってバンクシー気分に浸るのは構いませんが、公共物への落書きは上述したように犯罪ですのでお忘れなく。
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