外付けハードディスクでもオンラインストレージでもない、新たな発想での分散型ストレージが誕生することになりました。詳細は以下から。
インターネットやPC、スマートフォンなどの発展と共に取り扱うデータの量はどんどん大きくなっています。
かつては外付けのハードディスクドライブなどにバックアップを取っていましたが、DropboxやiCloudのようなクラウドを用いたオンラインストレージも誕生し、いつしか自動的に日常的な画像や動画はアップされる時代となりました。
ですが、そうしたオンラインストレージは容量の制限が大きく、もっと自由に使おうとすれば少なからぬ月額料金が掛かってきます。
そうした状況に一石を投じることになりそうなのが、中国のUbbey Tech社の発表した分散型ストレージの「Ubbey NEXT」です。
「Ubbey NEXT」はいわゆる「NAS(Network Attached Storage)」と呼ばれるネットワークに接続する記憶装置なのですが、これまでのNASとは大きく違います。
ブロックチェーン技術を用いたP2P通信によって他の人の持つ「Ubbey NEXT」にデータを暗号化して分散させる事ができます。同時に自分の空き容量をシェアしてマイニングも可能とのこと。
これによってデータとプライバシーの安全性と堅牢性が高まると同時に、ユーザーはリモートで格納されたデータにアクセスすることもできます。
つまりはオンラインストレージサービスがやっていたことを、各自の「Ubbey NEXT」を共有することで実現していると考えるとよさそうです。
「Ubbey NEXT」はブロックチェーンをイメージしたデザインで、基本モジュールとなる「Ubbey N」に拡張モジュールを追加することが可能です。重ねることでマグネットで接続されるためケーブルなどは不要とのこと。
大きさは1段で123mm×123mm×50mm、重さは400gとなります。カラーバリエーションは白と黒が予定されています。
各モジュールを見てみましょう。
「Ubbey N」この「Ubber NEXT」は今後クラウドファンディングサイトKickstarterでファンディングを行う予定。最大50%の早割が適用される可能性があるため、興味がある方は公式サイトからメール配信を申し込んでみるといいかもしれません。
いわゆる「本体」と呼べる基本モジュール。1TBのHDDストレージとして機能し、専用スマホアプリを用いて空き容量を使ったブロックチェーンマイニングなどの一連の機能が使用可能です。
「Ubbey E」
データを保存するためのストレージモジュール。1TB~4TBの容量から選択可能で、最大3つのUbber Eを追加可能です。また、単体で外付けHDDとしても使用する事ができます。
「Ubber T」
Wi-Fiモジュールです。これがあればワイヤレスでルータに接続が可能となります。
「Ubber X」
これはまだ内容未定のモジュール群を指すようです。現時点ではIPカメラなどの機能が想定されています。
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