日本人最古の歌声はラップ?韻を踏みまくる川上音二郎一座「オッペケペー節」
日本人の歌声が初めてレコードに録音されたのは、今から111年前の1900年でした。それでは実際に音源を聴いてみましょう。
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川上音二郎一座 [明治の流行歌]オッペケペー節[日本人最古の歌声] – YouTube
三代目桂藤兵衛/作、川上音二郎/演出による日本人最古の歌声「オッペケペー節」、どうでしたか?ノイズが酷いのはご愛嬌として、語感が気持ちいい「オッペケペー」のくだりから流れるように飛び出すリリックの数々は、吉幾三による「俺ら東京さ行ぐだ」を思い起こさせるような押韻を多用したリズムによって届けられます。実にラップっぽい感じ。
では、川上音二郎とは一体どんな人物なのでしょうか。
19歳の頃より自ら「自由童子」と名乗り、政府を攻撃する演説や新聞発行といった運動を行って何度も検挙されていた川上音二郎(かわかみおとじろう)は後に講談師となり、寄席で世情を風刺した「オッペケペー節」を歌って人気を博すようになります。1899年には渡米して公演を行い、翌年の1900年(明治33年)にはパリ万博において公演を行いました。
ウィキペディアより
そのパリ万博での公演模様はイギリスのグラモフォン・レコード社が録音をしており、SP盤で「オッペケペー節」として発売されます。その音源はイギリスのレコード会社EMIに保管されたまま長年埋もれていましたが、1995年に再発見され、1997年に東芝EMIから「甦るオッペケペー」として発売されました。先ほど聴いたものはこのCDに収録されている音源というわけです。残念ながら歌っているのは川上音二郎本人ではなく、あくまで一座のメンバーなのですが、それでも111年前の歌声は我々を楽しませてくれます。
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