初の赤字となった任天堂の「Wii U」はFelica互換のNFC対応で年末発売、3DSの逆ざやも解消へ



昨年アメリカで開催されたE3 2011で任天堂が発表した次世代据置型ゲーム機「Wii U」が、いよいよ今年発売されることが明らかになりました。

詳細は以下から。



2012年1月27日(金)経営方針説明会 / 第3四半期決算説明会 任天堂株式会社 社長 岩田聡 講演内容全文

本日行われた任天堂の経営方針説明会の講演内容全文によると、次世代据置型ゲーム機「Wii U」が日本、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアで2012年末に発売されることが正式決定したそうです。また、今年6月に開催されるE3 2012において最終形を披露し、詳細仕様を発表するとのこと。

岩田社長はWii Uに付属するスクリーン搭載のコントローラにFeliCa規格やMIFARE規格と互換性を持つ近距離無線通信(NFC、Near Field Communication)機能を搭載することを言及。これにより電子的にデータが読み書きできるカードやフィギュアの実現が可能になり、ゲームにおいて新しい遊びの拡張ができるようになるほか、小額課金の決済手段としても活用できるなど、いろいろな可能性が開けるとしています。

また、当期の任天堂の収益において最大の問題であったニンテンドー3DSの逆ざや(製造コストが販売価格を上回ること)については、来期の前半に解消するメドが立ったと説明。

さらにマリオカート7から新たに導入された「NINTENDO NETWORK」に、追加コンテンツ販売機能を導入することを発表しましたが、岩田社長は以下のように解説しており、ソーシャルゲームとの違いを強調したほか、パッケージソフトのデジタル販売をWii Uおよびニンテンドー3DSで導入することを視野に入れていることを明かしました。

追加コンテンツ配信対応についてお話ししますと、「ソーシャルゲームのような」という形容詞とともに報道されることが多いのですが、ソフトメーカーとしての任天堂は、どんなアイテムが出るかがわからず、いいアイテムが出るまで、何度もお金を支払って、それがいつの間にか巨額になっているというようなビジネスは志向しておりません。ソフトメーカーとしての私たち任天堂は、パッケージソフトは、それだけでもあくまで追加コンテンツなしで完結してご満足いただけるような形で販売されるのが前提であるべきだと考えており、追加コンテンツは、気に入ったソフトで、さらに突っ込んで長期間楽しんでいただくための仕組みとしてご提案した方が、みなさまにご安心いただけるのではないかと考えています。



ちなみに任天堂は先日、2012年3月期連結決算の業績予想を下方修正し、純損失が2011年10月発表の200億円から650億円に拡大すると発表。「ニンテンドー3DS」の販売が想定を下回ったことや、ドルやユーロが下がり、円高が続いたことによる多額の為替差損などが影響したとしており、赤字となるのは1981年の連結決算公表から初めてのこととなっています。

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