NTTドコモ、ソフトバンクに続き、いよいよKDDIがauの新料金プラン「カケホとデジラ」を発表しました。
auの新料金「カケホとデジラ」音声通話定額と一人ひとりに合った選べる6つのデータ定額サービス | 2014年 | KDDI株式会社
プレスリリースによると、8月13日から提供開始されるKDDIの新プランは国内通話完全定額の「電話カケ放題(カケホ)」とデータ定額プラン「データ自由ライフ(デジラ)」で構成。カケホの基本料金は他社同様、スマホ利用時で2700円ですが、データ定額プランが大きく異なる内容となっています。
発表会の様子。登壇したのは田中社長です。
auの2014年夏モデル発表会で、唯一発表されなかった新料金プラン。
スマホが普及し、利用するデータ通信量が多様化してきた中で、それぞれのクラスタにマッチした段階別料金を提供することになりました。
まずは他社の新料金。2GB、5GB、10GB、15GBと段階が少なく、画一的ですが……
auの新料金はデータ利用状況に応じた「スーパーおトク」な内容を提唱。
2GB、3GB、5GB、8GB、13GBと、きめ細かいデータプランが提供され、さらに1GBあたりの単価も割安になります。
月間データ容量を超過した場合も「データチャージ」で1GBあたり1000円で購入可能。有効期間は62日間なので、余った場合翌月にも繰り越せます。
個人契約がベースとなったauの新プラン。家族契約の場合は「データギフト」という形でサービスが提供されます。
他社のサービスは「家族でパケットをシェアできる」という部分を押し出していますが、一蓮托生になる内容に対し、必ずメリットがあるとは限らないと主張。
12月からは提供される、必要に応じてデータ容量を家族で贈りあえる「データギフト」は本当の意味で無駄が無いとしています。なお、ギフト分のデータは当月内のみ利用可能です。
新料金プランの名称は「カケホとデジラ」に。
さらに他社は25歳以下のユーザーのみを割引していますが、auスマートバリューを使えば全員が割引可能に。
NTTドコモやソフトバンクのプランと比べると、どれだけリーズナブルなのかがよく分かります。
また、契約年数に応じて3ヶ月に1度データ定額の容量がアップする「長期優待データギフト」も。
各種長期特典は以下。
もちろんauケータイ向けにも「電話カケ放題」が提供され、データ通信プランを契約するとスマートバリューの適用対象に。
各種キャンペーンの開始日時やまとめはこんな感じ。
新プランの提供に合わせて、新料金プランを申し込んだユーザーに8月から11月の間、データ容量の20%アップが提供される「auからのデータギフトキャンペーン」をはじめとした各種キャンペーンも展開されます。
・質疑応答
時事通信橋本:
「価格競争ではなく価値競争をする」と前回の発表会をしていたが、価格競争じゃないのか。業績への影響は?何割が割安になるのか。
田中社長:
「田中は価値競争をやっていく」と申し上げていたのに、価格競争じゃないか……というご指摘ですが、「値上げになってはまずい」という考えはございます。我々は2社さんとは違ったやり方をやりたいと思っています。より個人の考えを反映した、データライフに合った内容にするため、データギフト型のプランにしました。私自身は価値提案だと思っています。業績に与える影響については折り込み済みです。我々としては「かなりの人が安くなるんじゃないかな」と考えています。
朝日新聞ナガシマ:
なぜこの時期の導入なのか。ドコモの発表を受けた前倒しなのか。
田中社長:
「もう少しゆっくりしようかな」と思っていたのですけれども、他社さんが出してしまったから「早く出せ」という声が営業の現場からあったので、前倒ししました。少しこれから市場がレイトマジョリティの方に移りますので、エントリーポイントが低いプランを含めてティアードでご提案させていただきました。
?:
従来プランは維持されるのか。カケホとデジラのネーミングの由来は?
田中社長:
少なくともLTEプランにおいては移行したいと考えているけれども、既存のプランも引き続き利用できるようにする。通話定額は「少し高い」という気がしないでもない。統計によると「通話定額になると通話が4割増える」という数字もあるため、非常に微妙なラインです。
「パケホとモジラ」……失礼、「パケホとデジラ」はスマートライフに合わせた内容にしようと考えた結果で、先週の金曜日に決まりました。
フリー石野:
1GBから展開しているMVNOのようにもっと区切っても良かったのでは?
田中社長:
あまりたくさんありすぎると実際のお客さんがお悩みになりますし、これくらいでいいじゃないかな……とさせていただきましたのが本音です。
日経新聞金子:
まず「他社さんと違うもの」という説明でしたが、同じ土俵の上での争いだと思う。まったく違い土俵を作るという考えは無かったのか。データギフトの考え方は、家族それぞれが2GB、5GBといったように買った上でギフトするのか。
田中社長:
通信事業者の料金スキームはかなり理論的に開発が進んでおりまして、ユーザーは複雑になるとフラットを求めるようになり、フラットを進めると段階制が欲しくなる……というのを長年繰り返してきました。スマホというドライバの中でレイトマジョリティに移っていく中、3社とも同じ方向にシフトするのは王道的な料金の選び方です。
家族をどう捉えるのか、という部分だが、家族間をシェアする「シェアード型」か「ギフト型」の2つがプランとしてある。ドコモさんは前者を選んだ。auの場合、それぞれの人がティアードのプランを契約し、余ったデータをいつでもギフトできる。シェアード型は家族密着度が高いところでは合うが、子どもの自主性が強くなってくると、ギフト型のほうがマッチすると考えています。
日経コミュニケーション堀越:
ドコモさんは法人向けに細かく切ったプランを出してきたが、法人でも同じ内容にするのか。データギフトがなぜ12月からなのか。バックエンドのシステムが間に合わなかったのか。今後VoLTEを導入すると思うが、料金プランはどうなるのか。
田中社長:
法人はコンシューマー向けとは別のプランをやりたいと考えています。データギフトが少し先になるのは競争環境の変化のために新プランを前倒したためで、設備を含めた対策を打っておく必要があり、2段階での展開となります。VoLTEについては基本的にはあまり変わりません。
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