ドコモ・au・ソフトバンク新料金対決、「カケホとデジラ」「カケホーダイ&パケあえる」「新スマ放題」を徹底比較してみた



先ほどKDDIが新プラン「カケホとデジラ」を発表したことで、NTTドコモの「カケホーダイ&パケあえる」とソフトバンクの「新スマ放題」と合わせて携帯各社の新料金プランが出そろったことになりましたが、さっそく比較してみました。

◆各社プランの特徴は?
まずは携帯各社が提供する新料金プランをざっくりと説明。今まで同様、基本プランとパケット定額を組み合わせる形ですが、NTTドコモの「カケホーダイ&パケあえる」と、それをコピーしたソフトバンクの「新スマ放題」、そしてKDDIの「カケホとデジラ」では内容が大きく異なります。

・基本料金は各社とも同じ
まず確認しておきたい基本料金ですが、各社とも国内通話完全定額を実現した上で、スマホの基本料金が2700円、フィーチャーフォンの基本料金は2200円と横並びになっています。

これは完全通話定額サービスはNTTグループが接続料収入で潤う一方で、KDDIやソフトバンクは損をするという構図があり、ドコモ以外の2社がドコモより安いプランを打ち出すのが難しいことを受けたものです。

・データプランに大きな違い
そしてドコモ・ソフトバンクとKDDIのプランの大きな違いは、データ通信プランの部分。ドコモ・ソフトバンクは「1つのパケットパックを家族でシェアする」のに対し、KDDIは「家族それぞれがデータプランを契約し、必要に応じて余った分をシェアする」という形式です。

そのためauに15GB以上のパケットパックが提供されておらず、代わりに2GB、3GB、5GB、8GB、10GB、13GBの細かい段階制のパケットパックを設定。8GB以上のパックではデータ通信量1GBあたりの単価が他社よりも割安に設定されています。


◆各利用シーンで実際にかかる費用を想定してみた
それではさっそく「独身者」「家族」のパターンで、2年契約時のスマホ月額料金(税抜、キャンペーン料金除く)を算出してみました。

月間通信量はライトユーザーが2GB未満、ミドルユーザーは5GB未満、ヘビーユーザーは10GB未満と仮定。家族については両親がライトユーザー、子どもは25歳以下のミドルユーザーを想定しています。

・独身者(ライトユーザー、2GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」+「データSパック」+「spモード」=6500円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」+「データ定額パック2」+「S!ベーシックパック」=6500円
KDDI:「電話カケ放題」+「データ定額 2」+「LTE NET」=6500円(スマートバリュー適用時5566円)

・独身者(ミドルユーザー、5GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」+「データMパック」+「spモード」=8000円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」+「データ定額パック5」+「S!ベーシックパック」=8000円
KDDI:「電話カケ放題」+「データ定額 5」+「LTE NET」=8000円(スマートバリュー適用時6590円)

・独身者(ヘビーユーザー、10GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」+「シェアパック10」+「spモード」=1万2500円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」+「データ定額パック10」+「S!ベーシックパック」=1万2500円
KDDI:「電話カケ放題」+「データ定額 10」+「LTE NET」=1万1000円(スマートバリュー適用時9590円)

・3人家族(両親と子ども1人で9GB、ドコモ・ソフトバンクは通信量ボーナスを差し引いて8GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」×3+「シェアパック10」+「spモード」×3+「シェアオプション」×2-「U25応援割」=1万9000円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」×3+「データ定額パック10」+「S!ベーシックパック」×3+「シェアオプション」×2-「U25ボーナス」=1万9000円
KDDI:「電話カケ放題」×3+「データ定額2」×2+「データ定額5」+「LTE NET」×3=2万1000円(スマートバリュー適用時1万7722円)

・4人家族(両親と子ども2人で12GB→ドコモ・ソフトバンクは通信量ボーナスを差し引いて10GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」×4+「シェアパック10」+「spモード」×4+「シェアオプション」×3-「U25応援割」×2=2万2000円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」×4+「データ定額パック10」+「S!ベーシックパック」×4+「シェアオプション」×3-「U25ボーナス」×2=2万2000円
KDDI:「電話カケ放題」×4+「データ定額2」×2+「データ定額5」×2+「LTE NET」×4=2万9000円(スマートバリュー適用時2万4312円)

◆独身者やヘビーユーザーに優しいau、家族利用はよくよく検討を
上記から分かるように、もともと8GB以上のヘビーユーザー向けデータプランが割安であることや、スマートバリュー適用でさらに割り引かれることもあり、独身者を中心にauが安くなるケースが多い新料金プラン。一方で、5GB以内に収まるユーザーやライトユーザーが多い家族では子ども向けに1GBボーナスのあるドコモ・ソフトバンクが安くなることもあります。

しかし一つ注意したい点が、すでに家族が従来型のプランで7GBいっぱいいっぱいまで使っているケース。「ヘビーユーザーの父親と子ども2人が月間7GB、母親が月間2GB使っている4人家族」などの場合、スマートバリュー適用でauが大幅に安くなります。

・4人家族(家族4人で23GB→ドコモ・ソフトバンクは通信量ボーナスを差し引いて21GB)
NTTドコモ:「カケホーダイ」×4+「シェアパック30」+「spモード」×4+「シェアオプション」×3-「U25応援割」×2=3万5000円
ソフトバンク:「通話し放題プラン」×4+「データ定額パック30」+「S!ベーシックパック」×4+「シェアオプション」×3-「U25ボーナス」×2=3万5000円
KDDI:「電話カケ放題」×4+「データ定額8」×3+「データ定額2」+「LTE NET」×4=3万5900円(スマートバリュー適用時3万736円)

「Xperia Z2(ZL2)」などの2014年夏モデルスマホのカメラが撮影に対応した「4K動画」は10分で4GB近いデータサイズに膨れ上がるほか、YouTubeやニコニコ動画の流行に続いてHuluやバンダイチャンネルなどの有料動画見放題サービスも普及するなど、スマホが扱うデータ量が膨れ上がる一方の昨今。

「自分はそこまでデータ通信しないから」と考えるユーザーも多いと思われますが、リッチコンテンツの普及で「気が付けばこんなにも通信していた」という事態は十分起きうるため、携帯電話会社を選ぶにあたっては利用するデータ量をしっかり意識する必要があると思われます。

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