「桃太郎 海の神兵」初のDVD化、手塚治虫に影響を与えた戦時中の国策アニメ映画


太平洋戦争当時に日本の海軍省の命で制作され、戦時下の1945年4月12日に公開された長編アニメ「桃太郎 海の神兵」がついにDVDで発売されました。

手塚治虫が深く感銘を受け、代表作の一つ「ジャングル大帝」およびアニメ版にオマージュが取り入れられたほどで、まさに日本のアニメの祖といえる作品です。

大手通販サイト「Amazon.co.jp」では、6月25日から「桃太郎 海の神兵」のDVD版が販売されています。価格は6月26日現在、3800円。同作は注文を受けてから製造されるオンデマンド生産のため、DVD-Rでの提供になるとのこと。

「桃太郎 海の神兵」のフィルムはGHQによって敗戦後に処分されたと思われていたものの、1982年に松竹の倉庫でネガが発見。一部に手を加える形で一般公開などが行われていましたが、映像ソフトとしては今までVHSテープが発売されたのみで、今回初のDVD化となります。

あらすじはこんな感じ。制作の経緯からもプロパガンダ色はぬぐえませんが、演出の中に平和や希望への願いが込められているとされています。

太平洋戦争末期。落下傘降下作戦を前に、サル・イヌ・キジ・クマの4名は故郷での休暇を楽しんでいた。
サル吉の弟が、軍帽を川に落とし、自らも川に流されるという<事件>も起きたが、
村の皆んなの協力で事なきを得た。やがて、作戦開始となり、4名は南方の前線へと出発していく。
その南方では、先住民(動物たち)が基地の建設にいそしんでいた。
基地の完成後、桃太郎を隊長とする一行が到着した。さっそく、先住民たちに日本語の歌を教えるワン吉。
武術訓練をするクマ吉と、南方での日々はあっという間に過ぎていく。
そして、いよいよ敵の住む鬼ガ島への進行作戦が始まった・・・。

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