どこを見ても妖怪だらけ、鳥取県の水木しげるロードは子供からお年寄りまでがガチ満喫できる最強スポットでした


存在は知っていても遠くてなかなか訪れられない妖怪王国。鳥取県境港市の水木しげるロードをじっくり歩いてみました。予想をはるかに超える充実っぷりです。

偉大なる水木しげる先生の故郷、鳥取県境港市。島根県との県境というある意味日本の最奥に位置する立地から、関西に住んでいてもなかなか実際に訪れるにはハードルが高いのがこの水木しげるロード全体Map.pdf)。

しかしやはりあの妖怪たちに会ってみたいという思いからBUZZAP!取材班は現地を訪れてみました。当日はあいにくの雨模様だったのですが、それにも関わらず多くの観光客の訪れていました。何が多くの人をこの辺境まで招き寄せるのでしょうか?フォトレポートします。

この境港市、公共交通機関で向かうとまず最初に歓迎してくれるのが「妖怪列車」です。ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターをあしらった列車で妖怪だらけの境港駅に到着。

路線の駅には妖怪の名前の愛称が付けられているなど、こだわり尽くしています。

妖怪列車 時刻表 (平成26年3月15日改正) br 妖怪列車のみの時刻表です


なお、今回は使用していませんが、首都圏などから飛行機で到着する場合、最初のお出迎えは米子鬼太郎空港という徹底っぷり。

米子鬼太郎空港

駅前でまず目に飛び込んでくるのが「水木しげる先生執筆中」のブロンズ像。原稿を前に目は虚ろで口は開けっ放しで執筆中という、まさに締め切りとの壮絶な戦いを繰り広げている先生を鬼太郎とねずみ男、目玉の親父がのんびりと眺めるという好対照。期待が高まります。

そして駅の目の前のみなとさかい交流館には巨大妖怪イラストボード。墓場で運動会中なのか、ご存知のキャラクターたちが満面の笑みです。

こちらは妖怪トーテムポール(ちょっと地味)です。

鬼太郎ポスト。ここから妖怪絵葉書を出すのも一興ですね。

水木しげるの妻、武良布枝著作原案のNHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」放送開始を祝して新しく建てられた「水木しげる夫妻」のブロンズ像です。

駅前の広場にももちろんブロンズ像が多数。あのぬらりひょんに雷獣、傘化け、八岐大蛇、がしゃどくろなどなど。

「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」に次ぐ代表作、「河童の三平」の大きな像も。

タクシーにまで目玉の親父が!

少し歩くと「河童の泉」があります。鬼太郎の小便小僧がかわいいです。

街灯も目玉の親父になっています。

トイレ表示もやっぱり妖怪。

おなじみの妖怪から見たことのない妖怪まで、ブロンズ像が次々と現れます。どれも原作に忠実な上に、非常にセンスがよいんですよね。

こうしたいわゆる公式のブロンズ像だけでなく、この駅前商店街のそれぞれのお店が独自に水木しげるロードを演出しているのも見どころです。

こちらのお店では「田の神」を自作。

こちらでは鬼太郎キャラのツボに入った日本酒が売られています。

この手作りの店「妖怪ショップゲゲゲ」では妖怪の手作りフィギュアを作成販売しています。

個人的な好みからぬりかべを所望したのですが、この見事なクオリティ。刀を構えたぬらりひょんなども素晴らしい出来でした。

こちらは妖怪神社。妖怪なのか神なのか悩ましいところ。鳥居が一反木綿になっています。


時間帯によっては妖怪たちによる「ゲゲゲの大行進」を見ることができます。かなりオリジナルに近いイメージのキャラ作りです。子供たちが大喜びしていました。

2009年の87歳の誕生日をに功績を讃えて建てられた「水木しげる氏顕彰像」。水木先生の「なまけ者になりなさい」というこの上なく有り難いお言葉が掘られています。心に深く刻み、今後の人生の指針にしようと固く誓いました。

ちょうど中間地点の大正川にかかる橋には鬼太郎、目玉の親父、そしてねずみ男の等身大ブロンズ像が。

こちらの目玉の親父の像はちょうど雨が降ってリアルお風呂になっていました。

水木しげるロードの終点近く、アーケード街の中で一際目立っていたのがこちらの「妖怪食品研究所」。

「妖菓 目玉おやじ」という限定オリジナル和菓子を販売しています。怪しさ爆発の白衣の妖怪博士らしき方が滔々と説明してくれるのですが、それがまたウリなのです。

記念写真用のおすすめポーズも多数。一見完全にネタ商品ですが、ちゃんと美味しい和菓子であることはBUZZAP!取材班が保証致します。

こちらは2012年にリニューアルオープンした「水木しげる記念館」。今回は残念ながら訪れる時間がありませんでした。ここまで満喫するなら半日ではちょっと短いので、丸一日予定しておいたほうがよいでしょう。

水木しげるロード終点はこんな感じのちょっと寂れたローカル感溢れる街並みになっています。

境港市は海鮮が美味しいことでも有名で、例えばこんなイクラ丼なども楽しむことができてしまいます。休日は有名店は混雑するので早め早めにお店に並ぶのがおすすめ。

じっくり歩いてみましたが、とにかく年齢層が広く、若いカップルやグループはもちろん、妖怪ウォッチに夢中な年頃の子供たちからおじいちゃん、おばあちゃんまでが楽しんでいたのがとにかく印象的でした。

ゲゲゲの鬼太郎の原作が昭和30年代から始まっており、21世紀になってもTVアニメや映画になり、2007年にはフランスの第34回アングレーム国際バンド・デシネ・フェスティバル オフィシャル2007で最優秀コミック賞を受賞するなど世界的な評価も確立しているなど、本当に全世代がじっくり楽しむことのできる作品群であることが現地の光景からもしっかり見て取れます。

レンタカーを借りれば出雲大社などと併せて回ることも十分可能な距離なので、3連休の時などを狙って訪れてみると充実した思い出になることは間違いなしです。

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