「天空の城」「日本のマチュピチュ」こと兵庫県の竹田城跡は実際行ってみたらどうなのか?突撃してきました


「天空の城」や「日本のマチュピチュ」との前評判と雲海に覆われた美しい画像ばかりが先行する竹田城跡。実際に行ってみたらどんなものなのか、BUZZAP!取材班が突撃してみました。

兵庫県朝来市に位置するかつての山城、竹田城跡。辺りを山々に囲まれ、雲海に浮かぶ画像は日本のみならず世界中で繰り返し話題になっています。

全国一の山城遺跡 竹田城跡 朝来市

ですが、そうした前評判と実際に訪れた感想は往々にして違うもの。ということでさっそくBUZZAP!取材班が現地を訪れてみました。まだ灼熱の8月のとある晴れた日のことでした。

JR大阪駅からだと舞鶴若狭自動車道経由で2時間弱ほど。電車だとJR特急「はまかぜ」号(~9/30)でやはり2時間程度。

ナビに従って走って行くと、JR竹田駅から播磨連絡有料道路をくぐってたどり着くのは「山城の郷」と呼ばれる商業施設。竹田城跡のある虎伏山の麓にあり、レストランやおみやげ屋、竹田城に関する資料館なども入っている、道の駅のようなイメージの場所。

自家用車で来れるのはここの駐車場まで。ここから先は徒歩か天空バスを使うとのことでした。天空バスで竹田城跡までは150円。1.5kmほどの距離なので歩けないこともないですが、上り坂ですし、ここからさらに1km近く上り坂を歩くので、乗っておいた方が後が楽です。

バスを降りて少し歩くと最後の自販機&売店があります。飲み物を買えるのはここが最後。往復で3km以上歩きますし、竹田城跡までたどり着くと日陰も少ないのである程度の飲み物は補給しておくこと。

延々と舗装された上り坂を歩きます。暑い日の昼過ぎだったのでかなりの修行というか苦行。あっという間に汗びっしょりに。

800m程で竹田城跡の入り口に到着。観覧料金は500円(中学生以下無料)です。ここまでくればもう目の前です。

石垣の間の階段を上って行くと北千畳に出ます。

もちろん真夏の昼間に雲海は出ませんが、この景色は本当に素晴らしいです。

そこから三の丸へ。安全と遺跡管理のために観覧ルートが設置されており、その外に出ることはできません。足を滑らせると本当に危険なのでコースは外れないようにしましょう。

さらに二の丸へと進みます。

こちらが本丸。残念ながら現在は本丸は登れません。

とにかく日陰が少ないので暑いです。帽子や日傘、汗ふき用のタオル等はあった方がよさそうです。

少し下って南千畳。

南側の景色。

これはJR竹田駅方面。

各所にこうした写真ポイントも広めに作られているので、観光する分にはストレスはありません。

ようやくひと周りして下ります。そこから700m程下ってさっきの売店へ。

ここで注意しなければいけないのは、山城の郷から竹田城跡へは一方通行のため、山城の郷に戻るには、天空バスに乗ると竹田駅を経由して30分弱かかってしまうということ。そして休日の場合はバスが35分間隔のため、待ち時間の長さに加えて観光客も多いため、かなりすし詰めになる可能性もあります。

売店やバス乗り場付近ではタクシーも客待ちをしていますので、時間がない方はそちらも利用可能。ただし、タクシーも竹田の街に一度降りてから山城の郷に向かうため、それなりの時間と料金はかかります。疲れていなければ山城の郷までの1.5kmを歩いて降りることも可能。ただしバスやタクシーとの事故には要注意です。

また、JR竹田駅近くにはいくつか大きめの駐車場があるので、そちらに車を置いて天空バスに乗る(竹田城跡まで260円)のもひとつの手です。JR竹田駅のすぐ裏手には竹田城跡に向かう山道があり、1km程の山登りで料金所のすぐ近くまで行けるため、元気な人は往復ハイキングでもよいですし、帰りだけ歩いて降りることも可能です。

◆雲海はいつ見れるの?
雲海が出る可能性があるのはこれからの季節。9月から11月の明け方から午前8時頃まで。9月19日から12月10日までは午前4時からの観覧が可能となっています。雲海が出やすい条件としては

1.湿度が高く十分な放射冷却があること
2.よく晴れていること
3.朝方と日中の気温の差が大きいこと
4.風が弱いこと

雲海に運良く出会うための秘訣 朝来市より引用)


が挙げられており、但馬南部の濃霧注意報のチェックも必須とのことです。この時間帯は土日祝日限定でイオン和田山店から山城の郷(午前9時オープン)まで「雲海バス」が運行されています。ただしここから竹田城跡に上る手段は徒歩しかないため、懐中電灯は必須。

なお、「雲海に浮かぶ竹田城跡」の写真を取る場合の撮影スポットとしては、朝来山中腹の立雲峡がベスト。駐車場から20分ほど登った第二展望台、50分ほど登った第一展望台から竹田城跡を見下ろすことができます。こちらも電灯などはないため懐中電灯は必須となります。

竹田城跡撮影スポット 朝来市

ということで、登るにしても撮影するにしても、なかなか一筋縄ではいきません。ですが、「天空の城」や「日本のマチュピチュ」と呼ばれるにふさわしいだけの美しい城跡であり、そこからの絶景も一度訪れてみる価値は十分にあると言えるでしょう。

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