気が付けば大容量でも2000円、失敗しないモバイルバッテリーの選び方


スマホの爆発的な普及に伴い、一躍市民権を得たモバイルバッテリー。

かつてはごく一部のコアなユーザーのみが使っていたもので、価格も5400mAh程度のものが5000円弱だったりと、おいそれと手を出せませんでしたが、気が付けばスマホを複数回充電できるモデルでも2000円で買えるようになったため、失敗しない選び方をまとめてみました。詳細は以下から。

◆バッテリー容量=スマホの電池に充電できる容量ではない
まず前提として知っておくべきなのが、仮に「10000mAh」と書かれたモバイルバッテリーを購入しても、3300mAhのバッテリーを搭載したスマホを丸々3回(合計9900mAh)充電できるわけではないという点。

モバイルバッテリーに搭載されている「リチウムイオン電池」は通常、3.7V前後の電圧を出力していますが、スマホやバッテリーを充電する際には、USB規格の電圧(5V)へと昇圧する必要があり、その際にロスが発生してしまうわけです。

2015年11月14日00:00現在、3480円で販売されている「cheero Power Plus 3」。13400mAhの大容量にもかかわらず、iPhone 5s(バッテリー容量1560mAh)を5回半(8500mAh分程度)充電できるとされているため、実際に充電できるのはモバイルバッテリーの容量の約6割強という計算になります。

つまり、しっかり充電したいのであれば、自分のスマホやタブレットのバッテリー容量よりも、それなりに余裕を持ったバッテリーを選ばないといけないというわけです。

◆一番大事なのは機器への出力
そしてモバイルバッテリーを購入するときに、最も気を付けないといけないのが、スマホやタブレットを充電する際の出力。スマホのバッテリーの大容量化が進んだ今、最低でも2A以上出力できるものを買わないと、充電時間が非常に長くなってしまい、とても使い勝手が悪くなってしまいます。

2つのUSBポートから合計最大3A(1つのポートでは最大2.4Aまで)出力できる、10400mAhのモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10400」。2015年11月14日00:00現在、1999円で販売されています。

11月14日00:00現在、2088円の「Aukey AIPower 12000mAh」は合計最大3.4A(1つのポートでは最大2.4Aまで)出力が可能。もはや10000mAh超えのモバイルバッテリーであっても、2000円ほどで購入できる時代です。

◆地味に大きいバッテリー自体の充電速度
さらにもう一つ気にしておきたいのが、モバイルバッテリー本体の入力容量。長らくモバイルバッテリーは1Aまでの入力にしか対応しておらず、大容量であればあるほど充電に十数時間を要するなどしていましたが、近年は2Aの急速充電に対応。

寝る前に充電すれば翌朝にはほぼ満タンになるようになったため、2Aの入力に対応しているモデルを選んでおけば、旅行などで持ち歩く際もより便利になるわけです。

◆なるべく選びたい日本製セル
そして最後に意識しておきたいのが、モバイルバッテリーの中身に採用されているリチウムイオン電池の製造元。リチウムイオン電池には膨大なエネルギーが蓄積されており、強い衝撃などを与えると以下のムービーのように、発火・破裂を起こすおそれがあります。


そこでできれば旧三洋電機を含むパナソニックなどが製造した電池を採用しているモバイルバッテリーを選んでおくと、安全面についても、ある程度期待できると思われます。

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