KDDI傘下のUQコミュニケーションズが提供する格安スマホ「UQ mobile」。
昨年秋からはラインナップを一気に強化し、海外メーカーによる「Zenfone 3」「Huawei P9 Lite」「ZTE BLADE V770」などのモデルも投入されるようになりましたが、一つ気になることがあります。詳細は以下から。
◆Snapdragon搭載で固められたUQ mobileのスマホ
まずチェックしてもらいたいのが、UQ mobileのラインナップにある独自仕様のスマホ。
「Zenfone 3」や「AQUOS L」といったSnapdragon採用機種はそのまま投入されていますが、本来Kirinを採用している「Huawei P9 Lite」はSnapdragon採用、RAM2GB→3GB、WiMAX 2+のキャリアアグリゲーション対応に仕様を改めた「Huawei P9 Lite Premium」として発売されています。
MediaTekのプロセッサを搭載することが多い「ZTE BLADE」シリーズも同じく、Snapdragonを採用した「ZTE BLADE V770」として昨日発売されました。この仕様変更によりBLADEシリーズでありながら、ハイエンドモデル「AXON mini」と同じプロセッサを備えた形になります。
◆au VoLTEを使うためにはプロセッサ側のサポートが必要
わざわざコストが発生する独自仕様にせず、グローバルで販売されているモデルをそのまま投入すればいいのでは……と思ってしまう部分もあるUQ mobileのAndroidスマホ。
そこで一つ思い当たるのが、「独自仕様のモデルを発売するためにSnapdragonにしているのではなく、UQ mobileの回線(au回線)を利用するためにSnapdragonが必要なのではないか」ということです。
「Huawei P9 Lite Premium」にせよ「ZTE BLADE V770」にせよ、2016年秋以降に発表されたスマホはいずれも「au VoLTE」をサポート。
しかしau VoLTEはKDDIによって「シンクコール」「ボイスパーティー」などの独自拡張が加えられているほか、3G(CDMA2000)を完全に廃したフルLTEネットワークでの利用が前提となるため、現時点ではSnapdragon以外でうまく動作しない可能性があると考えられます。
なお、2016年12月発売のローエンドスマホ「SHINE Lite」はMediaTek製プロセッサで初めてau VoLTEのサポートに成功。クアルコムに続いてMediaTekもau VoLTEのサポートを進めていますが、HuaweiのKirinシリーズが対応するのはまだ先となるようです。
◆Snapdragonに統一されることでユーザーにメリットも
このように、au回線を利用する事業者ならではの苦悩も見えてくるUQ mobileの独自仕様モデル。
しかし一方で、スマホ向けゲーム開発者はSnapdragon搭載スマホで動作検証を行っている場合が多く、それ以外のプロセッサを備えたAndroidスマホでは「画面表示がおかしくなる」など、動作が安定しないケースなどもあるため、初めてスマホを利用するユーザーであっても、心配無くスマホを利用できるというメリットもあります。
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