ヘイトの温床だった「Yahoo!ニュース」がついに不適切コメント投稿者の垢BANへ
ヘイトスピーチへの対策が大幅に拡充しそうです。詳細は以下から。
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◆Yahoo!ニュースによる不適切コメント投稿者の垢BAN
Yahoo!ニュースは6月12日に「Yahoo!ニュースのコメント機能 アカウントの投稿停止処置について」とした記事をリリースしました。記事内では
Yahoo!ニュースのコメント機能では、投稿内容をパトロールする専門部隊が、24時間365日対応し、不適切なコメントについては削除対応を行っています。
また、一定期間に不適切なコメントが複数にわたって投稿されたアカウントについては、それ以降の投稿ができなくなるよう「投稿停止処置」を行うことがあります。
とされており、記事の最後には「不適切なコメントで不快な思いをすることなく利用いただける場」を目指すと記されています。
◆では「不適切なコメント」とは何か?
Yahoo!ニュースは「ニュースコメントガイド – Yahoo!ニュース」の中で、「ご協力いただきたいこと」として「誹謗中傷はやめよう」と明言しています。
その内容は「誹謗中傷、根拠のない批判、相手の人格を否定するようなコメントはやめましょう」というもの。実際的には「ガイドライン違反の不適切コメントを削除」とあるため、ガイドラインに違反したものを不適切なコメントとする事が分かります。
それではガイドラインに何が書いてあるのか。リンク先の「第3章 コミュニティーサービスに関する規則(ガイドライン)」を見てみると「投稿などをされたコンテンツの取扱い」は「原則として第1章総則の定めに従います」となっています。
総則の7項目には順守事項がありますが、投稿内容に関しては(1)と(2)が深く関係しています。
7.サービス利用にあたっての順守事項
(1)日本国またはご利用の際にお客様が所在する国・地域の法令に違反する行為
(2)社会規範・公序良俗に反するものや、他人の権利を侵害し、または他人の迷惑となるようなものを、投稿、掲載、開示、提供または送信(以下これらを総称して「投稿など」といいます)したりする行為
日本ではヘイトスピーチ対策法が既に制定されていますし、ヘイトスピーチが社会規範・公序良俗に反し、他人の権利を侵害し、他人の迷惑となる事は既に自明であるため、多種多様な「不適切なコメント」にヘイトスピーチが含まれることは疑いようがありません。
逆に、こうした方針を打ち出しながらYahoo!ニュースがヘイトスピーチを含むコメントを放置すれば、それはヤフー株式会社という大企業が「ヘイトスピーチは不適切ではない」と認識している事を強く打ち出す結果となり、企業イメージの失墜は避けられません。
◆惨憺たるヘイトの温床だったYahoo!ニュース
これまでYahoo!ニュースのコメント欄は2ちゃんねる(現5ちゃんねる)やTwitter、ニコニコ動画などを凌ぐ日本のインターネット上のヘイトの最も根深い温床であると指摘されてきました。
ポータルサイトとしての「Yahoo! Japan」は長らくインターネット初心者がホーム画面に設定する定番サイトだったこともあり、閲覧数は極めて巨大なものです。
そうしたサイトのトップページに掲載されるニュース記事のコメントに、匿名であまりにも直球過ぎるヘイトスピーチがずらりと並んでいることの影響は決して軽いものではなく、Yahoo!ニュース側がその状況を放置してきたことは大きな批判を呼んでいました。
実際に立教大の木村忠正教授とYahoo!ニュースが共同で行った調査でも、コメント欄で中国や韓国絡みの話題が25%にものぼり、その多くが「嫌韓」「嫌中」の色彩を帯びていたことが判明しています。
こうした状況への批判が高まり、またTwitterやFacebookなどのSNSがヘイトスピーチの規制に乗り出したこともあって、ようやく改善の兆しが見えてきたところというのが現状です。
Yahoo!ニュースは「ヘイトの温床」「ネットの掃き溜め」といった過去の悪評にケリをつけ、まっとうなサイトに生まれ変われるかの正念場と言えるでしょう。
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