フグ毒でトランスして遊ぶイルカが快楽のためのセックスを年中行っている可能性、性器の形状もヒトに酷似


イルカにとってセックスは単なる繁殖の手段というだけではないようです。詳細は以下から。

動物の中でも高い知能を持ち、コミュニケーション能力に優れるイルカ。動物愛護団体からは人間と同様の「人権」を与えるべきだという意見も出る程に、ある種の人間くささを持つ生き物でもあります。

例えばイルカの中には同族のイルカや小型のイルカを集団で虐めて殺したり、捕食せずに魚類や海獣を遊びで殺害する種があることが知られています。

またBUZZAP!では以前、イルカがフグ毒を経口摂取してトランス状態になって遊んでいるという事例をお伝えしています。

そんなイルカの人間味をさらに感じさせてくれそうなのが今回紹介する研究結果です。

まず前提として、イルカは人間と同様に一年中常に発情している数少ない動物の一種で、メスに妊娠能力がない時期でもセックスを行います。

これは人類やボノボといった常時発情している種がそうであるように、メス側もセックスで快楽を得ている可能性が高いとのこと。

アメリカ合衆国のマウント・ホリオーク大学のDara Orbach博士らの研究チームは自然死した11頭のメスのバンドウイルカの性器を分析しました。

それによると、メスイルカのクリトリスは大きく発達しているのみならず、人類と似通った特徴を備えていることが分かりました。

その構造から、イルカのクリトリスは刺激を受けると肥大するということが分かり、またクリトリスの表皮の下には豊富な神経線維が密集していました。その神経線維は性的快感を得る他の動物のなんと10倍もの量だったとのこと。

またイルカのクリトリスは人間と同様に膣の入口すぐ近くにあり、これがセックスの際に刺激されやすい位置にあることは改めて人類に説明するまでもありません。

Orbach博士は「我々の解剖学的な観察で、バンドウイルカのクリトリスは快楽を得る機能を備えている事が分かりました。ですが実際にメスのイルカがセックスで快楽を覚えているかを知るには生理学、行動学におけるさらなる分析が必要です」と述べています。

ボノボなどと違って海洋ほ乳類であるイルカのセックスの際の血圧や呼吸、喘ぎ声などを測定することは極めて困難。機能は確認できましたが実態を知るにはまだ研究を重ねる必要がありそうです。

ということで、イルカはセックス、ドラッグ、バイオレンスという人間味溢れる快楽を片っ端から楽しんでいるということになりそうです。

これはもう「海の人類」扱いしてもいいレベルなのかも知れません。

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