新型コロナの感染で飛沫感染と共に指摘されているのが手で目鼻を触っての感染。では、手で顔を触らないようにするにはどうすればいいのでしょうか。詳細は以下から。
人間は気付かないうちに手で顔を触っているもの。眼鏡の位置を直す、鼻をなでる、爪を噛む、髭をいじるなど、いわゆる「なくて七癖」的にどうしようもなく私たちは顔を触ってしまいます。
こうした習慣をやめるのは意識的な習慣を変えるよりも難易度が高いものですが、心理学関連ニュースサイトPsy Postがその方法を心理学的な見地から解説しています。
無意識に顔を触るような「なくて七癖」的な習慣を止めるために大きな役割を果たすのが「習慣逆転法」という方法です。
まず無意識に顔を触るのは、触ることでかゆみや緊張といった何らかの不快感が和らぐから。実際にはその不快さはすぐに消えるのですが、顔を触ることですぐに和らぐため、人は無意識に顔を触ってしまいます。
そのため、自分が顔を触ってしまう不快さが何かを気付き、その不快さが消えるまで別の行動をとるか、不快さを減らすように環境を変化させるのです。
咳を手ではなく肘で受け止める咳エチケットや、握手のような挨拶はある程度意識できるため変えることも容易ですが、顔を触るような無意識の習慣の場合の最初のステップは「自分が顔を触っていることに気付く」ということになります。
自分が顔を触るたびに、どんな刺激や衝動によって触ったのか、どこで何をしている時、何を感じた時に触ったのかといった状況を意識してみましょう。自分で分からなければ周りの誰かに聞いてみても構いません。
こうしたセルフモニタリングをさらに効果的にするには、自分が顔を触った時のことを紙やスマホのメモに記録しておくこと。例えば「仕事中に鼻がかゆくて指でかく」「読書中、首が痛いからあごを手のひらで支える」といった具合です。
これは自分だけで抱えるよりも他人とシェアした方がよりよいとされ、家族や友人に話したり、SNSでシェア(ただし公開範囲などは要注意)するのも手とのこと。
そのように自分の習慣に気付いたら、次はその顔を触るという筋肉の動きを「競合応答」で置き換えてみます。例えば手をぐっと握る、手を尻の下に敷く、手のひらを太ももに押し付ける、手を下にピンと伸ばすなどしてみます。
ここで重要なのはふたつ。ひとつはその競合応答が目立たなく地味なものであること。そしてもうひとつは衝動が収まるまで、最低でも1分は続けられるものであることです。
また、手を別の何かに使う「オブジェクト操作」が有効との指摘もあります。例えば指先をこすったり、ペンやボールなどをさわって気を紛らわせるのもいいですが、これが頭のどこかを触るようなものにはすべきではありません。
次に考えるべきは、環境を変化させること。そのためにはどんな状況や感情の時に自分が顔を触ってしまうのか洗い出してみましょう。
例えば「爪を噛んでしまう」なら爪切りでしっかり爪を切っておいたり薄い手袋をはめてみることもできます。また「髪の毛が目にかかるのを払う」なら、ヘアピンなどで髪を止めておくことも可能です。
これらは例に過ぎませんが、意識的に状況を把握し、適切な対策を取ることで無意識に顔に触る機会は減らしていくことができます。
ただし肝に銘じておかなければならないのは、誰であれ無意識に顔に触る習慣を完全に止めることはできないということ。回数を大きく減らせたとしても、ゼロにはできません。そして生活の中では意識して顔に触らざるを得ないことも生じます。
だからこそ、意識的にしっかり手洗いをする習慣は身に着けておく必要があります。その上でさらに感染する可能性を少しでも減らすという観点でこれらを実行するという意識は忘れてはならないでしょう。
この「無意識に顔に触る」という習慣は今回の新型コロナに限らず、例年の風邪やインフルエンザの予防に大きく役立つはず。今後の健康を考え、この機会にしっかり身に着けておいてはいかがでしょうか。
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