ヤフージャパンが、いわゆる「不安マーケティング」のひとつである身体的コンプレックスを露骨に表現する広告を禁止することを明らかにしました。詳細は以下から。
ヤフージャパンによると、これまでも同社の広告掲載基準では「コンプレックス部分を露骨に表現したもの」の広告出稿を禁止していました。
ですが最近になって、再びこうしたコンプレックスを刺激し、不安をかき立てることで購買に繋げようとする基準違反の広告の入稿が相次いだことから再度明確に禁止を宣言するとしています。
ヤフージャパンが例として挙げている広告は以下のようなもの。公式ページより引用します。
<広告例>
下記の様な広告表現によって、それがコンプレックスであると思わせるような表現
・体毛が濃いため異性にもてなかったが、除毛製品を使用することでもてるようになった
・ふくよかな体型であることによって、周囲の人から一緒に歩くことを避けられた体験からダイエット商品を利用したところ、そのようなことがなくなった
・薄毛であることだけで、他人の目が気になり自信を持てなかったが、育毛製品を利用することによって自信を持てるようになった
(コンプレックスに関する表現の広告審査について - Yahoo!広告より引用)
ヤフージャパンはこうした広告を禁止する理由として「人はそれぞれ多様な特徴を持っており、身体的な特徴もその一つです。その特徴は多様性であり、正しく理解することが大切です」と指摘します。
そして「一部の身体的特徴をコンプレックスであるとして表現することは、差別意識を温存、助長するものであり、決して許さるべきものではないと考えています」とし、身体的特徴への偏った表現による差別の助長を許さない姿勢を明確にしています。
例に挙げられているような「体毛が濃い」「ふくよかな体型」「薄毛」といった特徴はお笑い界発祥の「いじり」の文脈でも少なからずネタとされているもの。
日本最大手の検索エンジンがこうした広告の禁止を明言したことは、今後のネット広告のあり方全体にも一石を投じることになりそうです。
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