低年齢層向け少女漫画の域をはるかに超えたホラーであることに加え、人間の底知れぬ悪意に満ちたディストピアが14ページにぎゅうぎゅうに詰め込まれています。詳細は以下から。
小学館の日本の少女漫画雑誌「ちゃお」のウェブ版「ちゃおコミ」に掲載された岬かいりの読切作品「笑顔の世界」があまりのホラーっぷりにネット上で大きな話題となっています。
こちらのツイートは数時間ですでに7700リツイートに。
ジャンルがホラーとされており、「ここは皆が笑顔の世界。衝撃のラストに息を呑む…」とのあおり文句からもただでは済まない不穏さが漂っていますが…。わずか14ページの短編のためまずは一読をオススメします。
クラスの深刻ないじめから「いじめは必要悪」論が飛び出し、続いていじめられる側へのサポートが語られます。この時点でディストピアSF感が満載となっており極めて秀逸なのですが、そこからのラストへの流れは予想をはるかに超えてきます。
「人を虐げること」に激しい憤りを示す少女が、実は別の場所で何の良心の呵責もなく加虐者となっている大どんでん返し。少女漫画らしいかわいらしい絵柄を存分に生かした、ラストの匂い立つようなリアルさには絶句するしかありません。
なお、本作は夏らしいホラー特集の一環でもあり、他の作品も秀逸なものが揃っていますので併せて読んでみてはいかがでしょうか。
・関連記事
コーネリアス小山田圭吾の「障がい者いじめ」告白が物議、東京オリパラ開会式楽曲担当で再度脚光を浴びてしまう | Buzzap!
大津いじめ自殺で仰天判決「自らの意思で自殺し、両親も精神的に支えられなかったので過失相殺」として賠償額10分の1に | Buzzap!
「いじめ回避のために小学生が150万円おごらされるのはいじめではない」横浜市教委の岡田優子教育長が明言 | Buzzap!
いじめ防止授業での「この中にも同性愛者がいる」発言は本当に「配慮を欠いた」「いじめ助長」発言なのか | Buzzap!