世界で唯一の「政府公認魔法使い」が失職、23年にわたる契約を打ち切られる


ハリー・ポッターのスピンオフ映画の話ではなく、現実です。詳細は以下から。

ニュージーランド政府の公認した魔法使いが23年間の契約を終えることが分かりました。この魔法使いはイギリス出身のIan Brackenbury Channellさん、88歳です。

Channellさんは「魔法や魔法のような事業」を行うため、クライストチャーチ市議会から年間1万6000ドル(約180万円)で雇用されており、支払われた総額は4200万円に及ぶとされています。

1976年にニュージーランドを訪れたChannellさんはその直後から公共の場で魔術のパフォーマンスを開始。議会は最初止めようとしましたが、反対運動が起こって継続が認められました。

そして1990年、当時のマイク・ムーア首相がChannellさんにニュージーランド公認の魔法使いになることを打診したのです。

Channellさんは、干ばつの時にはクライストチャーチだけでなくオーストラリアにも出向いてで雨乞いをするなど活動を続け、2009年の女王誕生日叙勲では女王功績勲章を受章しました。

ですが、議会はこのたび雇い止めを宣告。報道官のLynn McClellandさんは難しい決断だったとしつつ、魔法使いは「永遠にクライストチャーチの歴史の一部だ」と述べています。

なおChannellさんは「あいつらは俺が退屈な年寄りだってほのめかしてきたけど、俺みたいな奴はここは誰もいないんだ」「あいつらが退屈な年寄り官僚だからだよ。あいつらのこと好きな奴なんてだれもいねえよ」と悪態をつくなど、イギリスらしさを漂わせています。

なお、この件で議会に呪いを掛けるかと問われると「子供らに楽しい夢を、みんなに健康を、官僚はもっと人間らしく」と祝福すると答えています。

なお、解雇後も今後もChannellさんはいつもの場所でパフォーマンスを続けるとしています。

(Photos by Wikipedia

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