ソフトバンクのロボット新プロダクト発表会まとめ、オンデマンド清掃サービスの提供開始やデータ活用の新戦略に焦点


ソフトバンクが「新プロダクト・戦略発表会」を開催、「ロボットインテグレーター(RI)戦略」を発表しました。詳細は以下から。

◆レビュー記事
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◆発表会の様子
ソフトバンクロボティクスグループ代表取締役社長兼CEOの冨澤文秀より、ロボットインテグレーター(RI)戦略」についての方針が説明されていました。

ソフトバンクロボティクスは2014年にヒューマノイドロボット、2018年には清掃ロボット事業、また2021年には配膳・運搬ロボット事業を開始。

さらに2021年にはアイリスオーヤマと業務提携したほか、2022年には9月には物流自動化事業を本格始動。

8年の軌跡の結果、ソフトバンクは業務用サービスロボットのシェアがグローバルNo.1に。導入は70ヶ国にも上ります。

目指すのは「様々なロボットからどう選び、どう組み合わせ、いかにその力を活かすか」というロボットにおけるシステムインテグレーターの視点。

導入事業者向けにはロボット導入のコンサルティングとアウトソーシング、メーカー向けにはロボットの開発/量産・保守サポート。そして世界に向けた独自データプラットフォームを立ち上げます。

◆SmartBXの「オンデマンド清掃支援サービス」提供開始
そして、同社は2022年5月にロボット清掃会社SmartBXを設立。オンデマンド清掃支援サービスをスタートします。

これまでの清掃業務の課題として、清掃の明確な基準がないこと、清掃品質にばらつきがあること、そして人手不足による値上げなどが挙げられていました。
オンデマンド清掃支援サービスでは、世界最大600万km(地球150周分)の床清掃データを活用し、最適なデジタル床清掃使用を提案。

またトイレ等もセンサーを活用し「30人使ったら」「ユーザーからリクエストがあったら」というオンデマンド清掃が実現。固定仕様ではなくデータによる清掃を実現します。

◆サービスロボットの開発・量産・保守サポート
また、業務用屋内サービスロボットの世界売り上げNo.1としての知見とデータ、世界的なネットワークを活用し、ロボットを開発するディベロッパー、メーカーにサービスを提供。

企画、開発、量産、品質管理、保守・サポートまで幅広いサービスを提供することで、露ボッ業界全体の活性化を推進するとしています。

たとえば、こちらはテレイグジスタンス社によるコンビニ商品陳列業務ソフト「TXScara」。余剰時間を創出しサービスに貢献できるとしています。


そしてこちらはYo-Kai Expressによる調理ロボット自販機の開発。

単独のロボットの稼働から、複数ロボットやセンサーを組み合わせて最適化する時代に突入。多様な製品群の一元的な管理・運用のソリューションを提案していくとしています。

◆質疑応答
ブルームバーグ:
一部のロボットはソフトバンクが直接量産・製造を担当するとのことだが、長期的にどれくらいの規模の拡大を見込んでいるのか。

冨澤:
将来的にロボット全体では自動車レベルの普及がされると見込んでいる。そうした中で我々がどれくらいなのかというのは答えづらい。色々なノウハウを持っているので積極的にメーカーへのサポート等はしていきたい。

ブルームバーグ:
一番注目されていたPepperのことが気になるが、次の形のヒューマノイドロボットを考えているのか。

冨澤:
ヒューマノイドはこれからだと思っているので、常に検討している状況。

MONOist:
テレイグジスタンスに提供するロボットサポートとは具体的にどのような内容か。

ソフトバンク唐津:
現状のプロトタイプを量産の設計に持って行くところサポートがメイン、その後に生産開始後と生産工程と品質の管理にあたる。

と、具体的な台数目標や「Pepper(ペッパーくん)」のようなヒューマノイドロボットに関しては続報なし。今回はほぼ戦略の方向性についての発表でしたが、今後の展開が注目されます。

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