モバイル通信の8割を占めるといわれる映像関係のデータ量を大きく減らす次世代の圧縮方式をソフトバンクがお披露目しました。
通信速度制限に悩む若者たちに福音をもたらす、革新的な技術かもしれません。詳細は以下から。
ソフトバンクが開催した最新技術展示会「ギジュツノチカラ ADVANCED TECH SHOW 2023」の次世代映像圧縮方式「H.266/VVC(Versatile Video Coding)」ブース。
2021年に24Tbpsだったのが、2031年には760Tbpsへと爆発的に増加することが予測されるモバイルデータ。そのうち8割は動画データとされています。
そんな莫大な通信量を生み出している動画を、H.266/VVCは広く使われている「H.264/AVC」方式に比べて約4分の1のデータ量で伝送できるとのこと。
同じ画質を表現するのに要するデータ量の比較。H.264では58Mbps必要なのに対して、H.265では23Mbps、H.266では8Mbpsで済んでしまいます。
実際に「4K動画を2Mbpsで配信する」という条件下で行われた検証デモの様子はこんな感じ。
H.264/AVCでは画質が荒くなるどころか映像が完全に破綻するなど視聴に堪えない状態になっている一方、H.266/VVCは安定してキレイな動画配信を続けていました。
4Kよりデータ量が少ないHDやフルHD解像度であれば通信速度制限下での1Mbpsでも快適に動画も楽しめるほか、削減された通信量を他のサービスで活用するなどネットワークの有効利用を期待できるH.266/VVC。
ネットワークを活用した大規模配信などが今後さらに活発になるとみられる中、ソフトバンクは膨大になりがちな機器、設備の増加抑制や配信サービスへの活用を目指して最先端技術の開発・普及に取り組んでいくとしています。
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