コロンビアの憲法裁判所、仕事中に酒に酔ってもドラッグでハイになっても「仕事に影響しなければOK」と判断

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Photo by spegon

酔っ払ったりハイになるのが問題なのではない、仕事ができないことが問題なのだ。そんな画期的な判断が下されています。詳細は以下から。

昔々元号が昭和だった頃、日本にも昼ビールという美しき習慣が存在していました。ランチを食べに行ったサラリーマンたちが昼ご飯と一緒に軽くビールを飲み、そのまま職場に戻って午後の業務に当たるのです。

もうそんな時代を覚えているのはアラフィフ世代くらいまででしょうか?いつしかそんな習慣は「とんでもない」事だとされ、素面のままで終電まであくせくと残業するのが当たり前の国へと日本は変わってしまいました。

ですが、地球の裏側のコロンビアでは、仕事に行く時に酒に酔っていようと、ドラッグで気持ちよくハイになっていようと、仕事自体に影響しなければ問題ないという判断が下されました。いったいどんな理由なのでしょうか?

これまでのコロンビアは大多数の国と同じように、仕事の時に酔ったりハイになったりすることは禁じられてきました。しかし修正された憲法の労働法典は、そうした理由での雇い止めや懲戒から労働者を守ることになりました。条件としては「仕事に影響が出ない」事が求められます。

発端となったのはUNICIENCIA BUCARAMANGA大学の2人の学生が憲法裁判所で起こした労働法に対する訴訟です。酔ったりハイになって仕事をする事を禁止する事が、憲法の2つの条項に反しているとしたのです。

そのひとつは「全ての人は法の前に平等であり、国は経済状況、身体及び精神の状態のために社会的弱者となっている人々を特別に保護する義務を負う」というもの。もうひとつは「全ての労働者に等しく機会が与えられなくてはならない」というものです。

2人の学生は、経営者は仕事の効率に影響していない限り、労働者を酒やドラッグを摂取しているという理由で解雇したり懲戒してはならないと主張、憲法裁判所は2人の意見を受け入れ、労働法典の違憲と認められた部分は改定されるべきであると結論づけました。

ただし、憲法裁判所は「労働者、同僚、第三者らに大きなリスクを負わせる活動」を例外と認定しています。具体的にはパイロット、ドライバー、警察官などの法執行に携わる職業などが該当しています。

それ以外のハイリスクではないとされる職業については、改定された労働法典は「経営者が(酒やドラッグなどの)向精神薬の摂取が労働者の職務の遂行に負の影響を及ぼすことを証明できない限り、懲戒などの措置は取られない」としています。

もちろんコロンビア国内でもこの法改正は賛否両論となっています。しかし、致命的なリスクを自他に負わせる一部の職業を除けば、大切なのは「酒やドラッグをやっていないことではなく、仕事がちゃんとできていること」なのは言うまでもありません。

なお、昼食時にビールやワインを普通に飲む国はヨーロッパなどでは珍しくありません。長いバケーションを取り、遅くまで残業をしないこれらの国の労働生産性が高いことは今や日本でも常識です。

【日本との違い】驚きのヨーロッパの食事情、昼間からワインを飲んで仕事?|「マイナビウーマン」

いったいこの法改正でコロンビアの労働生産性はどのように変化していくのでしょうか?もしこれでコロンビアの労働生産性が上がるなら、日本も昼ビールの風習を復活させてもよいかもしれません。

Colombians Can Now Go to Work Drunk Or High as Long as It Doesn’t Affect Their Performance _ Oddity Central – Collecting Oddities

(Photo by spegon

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