気が付けば開店休業状態、「Acerのスマホ」は一体どうなったのか



2015年10月に「Liquid Z530」を引っさげ、日本の格安スマホ市場に本格参入を果たしたAcer。

同じ台湾のASUSと共にパソコン市場で勇名を馳せているメーカーだけに、きっと今後さまざまな機種が投入されるはず……と思いきや、そんなことはありませんでした。詳細は以下から。

◆「日本市場本格参入」をうたっていたAcer
まず見てもらいたいのが、Acer日本法人の公式ページ。2015年11月発売の「Liquid Z530」および12月発売の廉価モデル「Liquid Z330」以降、スマホのラインナップは増えていません。

スマートフォン | すべての スマートフォン を表示 | Acer ソリューション


◆法人向けに新機種が出たものの……
しかし新機種が全く出なかったというわけでもなく、Acerは2016年8月に「Liquid Jade Primo」を投入。しかし法人限定販売な上、日本どころか世界レベルで見ても利用者の少ないWindows 10 Mobileスマホ。

そのため個人で使うにはさまざまな意味でハードルが高く、消費者が手にできる機種は実質的にLiquid Z530/Z330で止まっているのが現状です。

Business DN'A|製品情報|Liquid Jade Primo


◆海外では新機種が発売中
なお、携帯電話情報サイト「GSMArena.com」によると、Acerが2016年に発売したスマホはファブレットを含めて9機種ほど。日本市場は確実にスルーされています。

All Acer phones


ただ最新モデルとして投入された「Liquid Z6」は、MediaTek MT6737(1.3GHz×4コア)に1GB RAM/8GB ROM搭載と、今さら日本市場で売るにはかなり厳しい性能。

Acer Liquid Z6 - Full phone specifications


同時に発表された「Liquid Z6 Plus」についても、MediaTek MT6753(1.3GHz×4コア、1.5GHz×4コア)に3GB RAM/32GB ROMを備えるなど、なかなか悪くない性能ですが、「Zenfone 4」や「Huawei P10 Lite」が控えてる今になってリリースに踏み切っても、話題性が薄いと思われます。

Acer Liquid Z6 Plus - Full phone specifications


なお、Acerは出荷台数でなく利益を重視するため、スマホのラインナップを削減・集約することを2015年11月に表明。

利幅の薄く、競合各社がしのぎを削るエントリーモデルでなく、利益率の高いミドルレンジ~ハイエンドモデルに注力するかと思いきや、ラインナップを見る限りそうとも限らないあたりから、難しい舵取りを迫られている同社の苦悩が垣間見えます。

・関連記事
スマホのOS戦争完全決着、「第3のOS」は生まれずに終わりました | BUZZAP!(バザップ!)

「Huawei P10 Lite」正式発表、人気の「Huawei nova lite」を超える性能に | BUZZAP!(バザップ!)

Zenfone 4は5月発売、さらなる高性能化で本体値上がりも | BUZZAP!(バザップ!)


フォローして最新情報を手に入れよう

モバイルに関連した楽天商品(PR)