INFOBARやtalby、MEDIA SKINなどのデザインケータイを生み出したのち、G9やPRISMOIDなどで知られる「iida」ブランドの礎を築いた「au design project」。
明日からINFOBAR誕生20周年を記念した展覧会が開催されるにあたり、報道関係者向けの内覧会が実施されたので、その模様をお届けします。詳細は以下から。
◆東京有数のきらびやかな繁華街で展覧会が開催
明日11月23日(木)から開催の「Digital Happiness いとおしいデジタルの時代。」展。実施される「21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3」の最寄り駅は東京メトロ六本木駅で、都営大江戸線8番出口を上がって行くのが最短ルートです。
六本木駅に直結する東京ミッドタウンのショッピングゾーンを通り抜けた先にギャラリーがあります。
ミッドタウンガーデンに続く渡り廊下を抜けると……
自然に囲まれた庭園の中に建造物が見えてきます。
こちらが会場の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3。2018年に発売された「INFOBAR XV」の展覧会が催されたこともあるなど、au Design projectにゆかりのある場所です。
入ってまず目に飛び込んでくるのは、壁面に展示された巨大なINFOBAR。
報道関係者向けに先行公開された展示の様子はこんな感じ。
2003年に発売された初代INFOBARのモックが並べられています。
◆INFOBARが令和によみがえる、つい持ちたくなる「Apple Watch」用ケース
そしてその先にもINFOBARが……と思いきや、よく見ると違います。こちらは初代INFOBAR型のApple Watchケースのプロトタイプ。
KDDI株式会社 事業創造本部 Web3推進部 エキスパートの砂原哲さんによると、20周年に向けて何か出せないかと考えていたところ、INFOBARの2.0インチ(176×132)ディスプレイとApple Watchのサイズが一緒だと気付いたのをきっかけに製作されたとのこと。
アクリル板を通してApple Watchのディスプレイをタッチ操作できるようになっています。
背面のプレートを取り外して中にはめ込むだけという簡単な構造で、プロトタイプでは背面から直接充電することもできました。
また、右側面にはデジタルクラウンが操作できる穴が空いているほか、ストラップホールもあるため首から提げたりすることもできるようです。
手で持ってみるとINFOBARそのもの。Apple WatchがBluetoothでの操作に対応していないため、ボタンなどを押すことはできないそうです。
販売時期は未発表であるものの、2024年初頭にも1万円を超えない価格で販売したいとのことです。
◆表情と対話でつながる小型生成AIマスコット「Ubicot」
ほかにも、au Design Projectの先行プロダクトとして、生成AIを搭載した「Ubicot」が展示されていました。
UbicotはINFOBARのデザイナーである深澤直人氏がデザインした、小型ロボットやガジェットとは異なる「デジタルマスコット」。手のひらに乗るほどの大きさで手足などもなく、最低限の表情と対話のできるインテリアオブジェのような存在です。
基本的に何ができるかと言えば、「何もできない」がコンセプトとのこと。
生成AIを搭載しているためインターネットに接続してChatGPTで行える作業などはこなせるものの、機能的に便利であることより、そこにいるだけで気持ちが華やかになる「かわいいやつ」といった存在を目指しているとのこと。
良く見ると本体を構成するラインはやわらかな曲線を描いており、手の中に収めても心地良いデザインになっています。
「毎日目にして、手にするたびにちょっと幸せな気分になれるもの」という、au Design projectの根幹を貫くポリシーにも通じる、まさに「Digital Happiness」を体現したデザインになっているとしています。
最低限の表情ながらバリエーションはとても豊か。深澤氏が開発していた際には「メンター」と呼ばれていたというエピソードもあり、常に一緒に寄り添ってくれる存在として製品化するとしています。
カラーバリエーションは現在ホワイトとピンクの2種類で、数万円ほどのこなれた価格帯で販売したいとしています。
日々の生活の中で「幸せな気分」をもたらすものを提供したいという思いが込められた今回の展示。INFOBARケースの実物なども体感できるため、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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