スマートフォンの急速な普及で通信量が増大した結果、繋がりにくくなるといった問題に携帯電話各社が直面していますが、NECが通信量を削減する技術を開発しました。
詳細は以下の通り。
NEC、「トラフィック削減ソリューション」を販売開始(2012年2月28日): プレスリリース | NEC
NECのプレスリリースによると、同社は本日からスマートフォンによるトラフィック急増を抑制する
「トラフィック削減ソリューション」を販売開始したそうです。これは通信事業者のネットワークに追加することで、ネットワークトラフィックを従来比約20%削減可能となるというもの。
「トラフィック削減ソリューション」は2つの技術で構成されており、そのうちの1つが、直近の映像データの送信量を元に将来の送信データ量を予測し、データ量にあわせて適切に映像配信ペースを制御するほか、スマートフォンなどに一時的に蓄積された映像データの状態を高精度に予測して制御することで映像視聴中に再生が停止しないようにするNEC独自方式の「ビデオペーシング技術」です。
また、テキストデータの内容を加工することなく、端末側で復元可能な形式でWEB画面のテキスト部分を圧縮して送信できるだけでなく、スマートフォンやタブレットなどの端末ごとの表示性能に合わせて、端末個別に最適な圧縮方法を自動選択して圧縮・送信できる「テキスト圧縮・静止画変換技術」も採用されており、端末の表示品質を保ちつつ、配信データの削減を実現するとしています。
すでにトラフィック削減のために各種データを圧縮して送信する「通信の最適化」を導入しているソフトバンクモバイルに加えて、KDDIも同様の措置を導入する予定であるとされていますが、ユーザーにとって一番大事なのは「どれだけ表示品質が維持されるのか」という点。
スマートフォンがこれからも普及し続け、通信量の増大への対応に限界がある以上、「通信の最適化」の導入はやむを得ない措置だとも考えられますが、閲覧した写真などの画質が露骨に落ちる……といったことだけは避けてもらいたいところです。
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