いよいよ3月1日からスタートする「ドコモ光」。
ドコモにとって悲願だった光回線とモバイル回線のセット割引は、NTT東西から光回線の卸売を受けることで実現しますが、ドコモ光をはじめ、各社が提供する卸売を利用した光通信サービスには注意すべき点が1つあります。詳細は以下から。
総務省|NTT東西による光回線サービスの卸売の提供に伴う消費者向け光サービス提供に当たっての消費者保護のための取組(要請)
総務省の報道発表資料によると、NTT東西が行う光回線の卸を利用した光サービスの勧誘について、ユーザーが「現在利用しているサービスから何も変わらない」と誤認することがないよう、消費者保護の観点から以下の4点について十分に注意喚起することが求められています。
1.サービスの提供者がNTT東西から変更される
2.既存プロバイダの解約や、それに伴い契約解除料が発生する可能性がある
3.メールアドレスの変更やオプションサービスが利用できなくなるなど、不利益が発生する可能性がある
4.フレッツ光から光卸売を利用した別の光サービスへの転用後に、NTT東西のサービスに戻る場合または別の事業者に乗り換える場合は、卸先事業者との契約を解除し、NTT東西や別の事業者と新規に契約を締結する扱いとなる
1~3までは携帯電話会社をMNPする時とほぼ同じですが、見逃せないのが4。
もし現在NTT東西の「フレッツ光」ユーザーが契約IDと固定回線(ひかり電話)の電話番号を引き継ぐ「転用」を用いて「ドコモ光」をはじめとする光卸を採用した光ブロードバンドサービスを契約した場合、NTT東西を含む他社サービスへ乗り換えようとすると、固定電話の番号を引き継げない点に注意が必要です。
なお、固定電話の番号を引き継げない問題は、今後爆発的に増えるとみられる卸先事業者間で番号を管理するシステムが無く、既存のシステムを改修するにも膨大な費用とコストがかかることを受けたもの。
システム改修に乗り出すにしても、費用負担の問題が浮上するため当面解決する見込みはなく、ITproの報道では現時点では「ひかり電話の部分だけNTT東西との契約を継続し、ネット部分だけを他社に切り替える」といった自衛策しかないものの、割引の対象外となりかねないとされています。
携帯電話の普及で重要性が薄れつつあるとはいえ、「数十年変わっていない」という人も多いのではないかと思われる固定電話の番号。そのためもし変わってしまうような事態になると、番号が変わった旨を伝えて回るだけでも一苦労です。
さらに携帯電話に馴染まず、固定電話に頼る高齢層にとっては、とりわけ大きな問題となりかねないため、契約にあたっては注意が必要ではないでしょうか。
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