アドリア海の波と風が音楽を奏でる、クロアチアの全長70mに及ぶ「海のオルガン」

Photo by linssimato

楽器を演奏するのは人間であるとは限りません。この「海のオルガン」の演奏者はアドリア海の波と風なのです。詳細は以下から。

アドリア海に面したクロアチア北西部の都市ザダル。この街の中央水路には全長70mにも及ぶ「海のオルガン」があります。

第二次世界大戦で破壊されたザダルの海岸線は、戦後に味気ないコンクリートで塗り固めて復興されましたが、都市計画の一環としてクロアチア人建築家のNikola Basicさんによってこの巨大な楽器が2005年に作られることとなりました。

下段に開けられた穴から波によって入り込んだ水と空気はパイプを通って反響室へと流れ込んで共振し、最上段にの穴からその音が流れてくるという仕組みになっています。
Photo by Lisa

「海のオルガン」には7つのパイプがあり、5つの音色で7種のコードを奏でるため、このオルガンの上を歩いていると次々と違ったハーモニーが聴こえてくるということに。

2006年の段階で「European Prize for Urban Public Space」でも受賞しており、現在ではこの「海のオルガン」はザダル市民や観光客の集まる格好のランチスポットとして知られています。
Photo by Douglas Pfeiffer Cardoso

では「海のオルガン」は実際にどんな音を奏でるのでしょうか?こちらの動画をご覧ください。

Zadar's Sea Organ - YouTube

ブライアン・イーノを思わせるようなノービートのアンビエント・ミュージックになっていますね。ここで昼寝でもしたら夕方までぐっすり眠ってしまいそうです。

The Sea Organ of Zadar - A Musical Instrument Powered by Wave Movement Oddity Central - Collecting Oddities

A34 地球の歩き方 クロアチア/スロヴェニア 2016~2017

ダイヤモンド・ビッグ社
売り上げランキング: 114,051

・関連記事
スティーブ・ライヒ「ピアノ・フェイズ」のアニメーション動画がミニマルにしてめくるめく幻惑 | BUZZAP!(バザップ!)

MonolakeのRobert Henkeによる音と光のインスタレーション「Fragile Territories」 | BUZZAP!(バザップ!)

クラフトワークやセックス・ピストルズらのドローンアンビエントリミックス映像が激ヤバすぎる! | BUZZAP!(バザップ!)

音楽に揺れる水面を万華鏡のように映し出すインスタレーション「Sonic Water」 | BUZZAP!(バザップ!)

原初の宇宙を感じさせる50Hz音から作られた映像作品「Cymatics」 | BUZZAP!(バザップ!)