Photo by William Saito
タイの首都、バンコク名物の屋台メシが全て禁止されることが発表されました。詳細は以下から。
東南アジアの玄関口として旅人たちが訪れてきたタイの首都、バンコク。ごった返すトゥクトゥクやバスの喧噪に塗れ、繁華街に延々と連なる屋台メシを食べながら湿度の高いアジアのカオスを肌で感じる時、私たちは住み慣れた故郷を離れ、異国の地に降り立ったことを実感するものでした。
バックパッカーに有名なカオサン・ロード周辺はもちろんのこと、伊勢丹のあるラチャダムリ通りなどの高級エリアであっても、野外で気軽に屋台メシを楽しめるのがバンコクの大きな特徴であり、魅力でもありました。パッタイ、カオパット、バーミーナーム、カオマンガイ、食後にはオレンジジュース、そこには間違いなく食の重要なシーンが存在していたのです。
しかし、THE NATION紙によると、バンコク都庁( BMA )は2017年末までにバンコクの50の区域全てにおいて、歩道で営業する違法な屋台を全て禁止し、撤去するとし、最初のターゲットはカオサン・ロードとチャイナタウンになるとしています。
撤去後、屋台は市場などの指定された場所で商売を再開できるように用地を確保してあるとしており、シンガポールの屋台と同じような状況になるのではないかとのこと。
'It's a tragedy'_ Bangkok to ban its famous street food stalls
ただし、この衝撃的なニュースは「フェイク」だという指摘も存在します。それによると、実際は歩道で営業する屋台に対する規制が強化されるだけで、一律に全て排除されるわけではないとのこと。
また、Indipendent紙はタイ人の言葉として「主要道路から排除されたとしても市場なり路地なりで営業できるし、建物が許せば私有地内で営業できるかも知れない」との声も紹介しています。
ということで、現時点の情報だけではまだ全撤去確定とは言えませんが、少なくともバンコク全体の都市計画の中で何らかの屋台の規制強化が行われることは間違いなさそうです。
実際にどの程度屋台が影響を受けるのか、バンコクの屋台がどのようにしたたかに対応できるかはまだ分かりませんが、海外からの存続を願う声も観光立国のタイとしては重要なファクターのはず。多くの人が残して欲しいという声を発することで状況が変わる可能性もあります。
Bangkok street food ban_ Is the Thai capital really getting rid of vendors_ _ The Independent
(Photo by William Saito)
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