Tegra 3やSnapdragon 810など、たびたび顕著になるスマホの発熱問題。
メーカー各社がヒートシンクやヒートパイプなどで改善を目指す中、新しいアプローチを採用する兆しが見えてきました。詳細は以下から。
台湾メディア「DIGITIMES」の報道によると、台湾を拠点とする熱パイプメーカー、Chaung Choung TechnologyやAsia Vital Components、TaiSol Electronicsおよび日本の古河電工は、スマートフォン向けの「ベイパーチャンバー」の開発を進めているそうです。
ベイパーチャンバーはパソコンのGPUなどの冷却にも利用される技術で、中空構造のヒートシンクに揮発しやすい液体を封入。熱源からの熱で気化した液体がチャンバー内を移動し、熱が放出されると液体に戻る……を繰り返すことで熱抵抗値が下がるというもの。
現在スマホで主流の黒鉛放熱モジュールや、SamsungやLGスマホに採用されている放熱パイプ(直径0.35~0.40mm)よりも遙かに放熱効率が高く、現在ASUSやZTEが小規模な試用を進めているほか、Appleも同技術に興味を持っているとのこと。
なお、ベイパーチャンバーモジュールの厚さは現在0.38mmであるのに対して、Appleが求める厚さは0.30mm。Appleの要求水準は高く、製品開発や生産における歩留まりに大きな課題をもたらしていることを業界関係者は明かしています。
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