昭和のサラリーマンたちにはなじみだった平日の「昼ビール」。
おおらかだった時代の微笑ましいエピソードとして語られがちですが、実は無駄ではなかったのかも知れません。詳細は以下から。
ノルウェーの精神科医Finn Skarderudさんは、人間は通常状態でアルコール欠乏しており、血中アルコール濃度が0.05%ほどになるとリラックスでき、創造性が高まると主張。
これはビールで言えば500ml缶1本程度で、ワインなら小さめのデキャンタ1杯分程度となります。日本人では普通に酔う人も出てきそうな量ですね。
少量のお酒が社交性を高め、新しい人間関係やネットワークを築く助けになることは、いわゆる「飲みニケーション」をしてきた世代には少なからず実感があるもの。
研究室での実験では、そうした「ちょい飲み」によって自信が高まってリラックスでき、認識の焦点が定まらず、ほどよい興奮状態になることで創造的で多様な問題解決策にたどり着けるようになるとしています。
さらには外国語のスキルも改善し、記憶を思い出しやすくなり、ある種の情報の処理能力もアップします。ただし、分析的な問題解決スキルは飲酒量にかかわらず低下するとのこと。
これだけを見ればかなりメリットが多そうに見えますが、問題はこれが厳しく管理された研究室での実験で、現実世界の話ではないということ。
実際には毎日飲み続ければ耐性がつき、同じ量で同じ効果が得られなくなります。それを補うように酒量が増えれば何が起こるかは言うまでもありません。もちろん飲酒運転をすれば違法です。
つまり仕事でお酒の「ちょい飲み」のメリットを受け取るには、飲み過ぎず、依存症にもならないという鋼の意思が必要ということに。
自由業のクリエイターならまだしも、多くの場合はお酒なしで仕事をした方が総合的にはプラス…ということになりそうです。
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