今年秋に発売される「iPhone 5S(仮)」が大手3社が展開しているFDD-LTEだけでなく、ソフトバンクモバイルがAXGPとして提供しているTD-LTEとの互換性を持つ可能性があることを以前BUZZAPでお伝えしましたが、もし実現した場合、本日発表された下り最大110Mbpsの高速通信サービス「WiMAX 2+」に追い風が吹く可能性があることが明らかになりました。
本日UQコミュニケーションズが発表した、10月末からサービス開始予定とされる下り最大110Mbpsの「WiMAX 2+」の特徴。より高速・大容量通信を実現するほか、「TD-LTE」と互換性を持たせることで、安価に設備を調達可能になります。
以前から告知されている通り、AXGP同様、WiMAX 2+もTD-LTEと互換性を持たせることになるわけですが、サービスインが決定したことで気になるのが「次期iPhoneがTD-LTEにも対応する」という情報。
6月に中国の上海で開催された「Mobile Asia Expo」において、ソフトバンクモバイルの特別顧問 松本徹三氏が現状さほど大きくないAXGPの契約数について、以下のようにコメントしたことが報じられており、iPhoneがTD-LTE対応となる可能性が示唆されています。
一方で、松本氏が「ただ、今年はおそらくこの数値が跳ねる。理由は言えませんが」と述べると、会場は笑いの渦に包まれた。この発言の裏には、TD-LTE対応iPhoneの登場を示唆する意味合いがありそうだ。
つまり、本当にiPhone 5SがTD-LTE対応となるのであれば、AXGPだけでなくWiMAX 2+でも利用できるということになるわけです。
既存のWiMAXエリアに重ねる形でこれから整備される予定のWiMAX 2+エリアですが、iPhoneが対応するとなれば、UQコミュニケーションズの親会社であるKDDIも整備に本腰を入れざるを得ません。
WiMAX基地局の整備を一気に進めて実用レベルまで引き上げたものの、世界各国の通信事業者がWiMAXからLTEやTD-LTEへとシフトする中、新規周波数帯が割り当てられるまでは動くに動けない感のあったUQコミュニケーションズであるだけに、新型iPhoneがWiMAX 2+の追い風となることを期待したいところです。
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