先日BUZZAPでNECがスマートフォンからの撤退を正式発表したことをお伝えしましたが、携帯電話事業から撤退した国内メーカーをまとめてみました。
◆三菱電機
携帯電話出荷台数の低迷を受け、2008年3月3日に撤退を表明。事業はどこの会社にも引き継がれませんでした。
最後に発売された機種はNTTドコモ向けの「D705i」。猫も杓子も折りたたみケータイの中、フリップやスライド機構を採用していたのが三菱端末の特徴でした。なお、「スピードセレクター」などの一部技術・ノウハウはパナソニックモバイルコミュニケーションズに提供されています。
◆三洋電機
三洋電機の事業再編を受け、2008年4月1日に京セラが携帯電話事業を承継。
最後に発売された機種はau向けの「002SA」。京セラに事業が承継されてからも「SANYO」ブランドの携帯電話は発売されていましたが、パナソニックがブランドを撤廃する意向を受け、同モデルを最後に京セラに一本化されました。
しかしその高いデザイン性が評価され、ニューヨーク近代美術館(MoMA)入りを果たした「INFOBAR」や「talby」を開発した鳥取三洋電機の携帯電話事業は京セラに引き継がれていません。
◆日立
2004年にカシオと合弁で「カシオ日立モバイルコミュニケーションズ」を立ち上げ、携帯電話を開発していたものの、2010年6月1日に「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」へと組織変更した際に、日立の出資率が10%以下になる形で終息。
ただしカシオブランドについては、NECはフィーチャーフォンで事業展開を続ける予定であるため、今後も新機種が登場する可能性があります。
最後に発売された機種はau向けの「beskey」。ユーザーが打ちやすいキーを選べるという、日立ならではの気配りを生かした機種でした。
◆東芝
2010年10月1日に富士通と事業統合。
東芝ブランドで最後に発売された機種はau向けの「IS11T」。2013年7月末時点で国内最後のQWERTYキーボード搭載スマートフォンです。
また、東芝を意味する「T」の型番や「REGZA Phone」の名称が割り当てられた最後のモデルはNTTドコモ向けの「T-02D」となりますが、あくまで富士通ブランドという扱いです。
ちなみに国内市場ではパイオニアやケンウッド、デンソーといったメーカーも携帯端末を供給していましたが、2000年代初頭までに撤退。
ほぼグローバルメーカーと化しているソニーを除けば、生き残っている国内メーカーは富士通・シャープ・京セラ・NEC・パナソニックとなります。
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