Photo by david_shankbone
もしこの話が本当なら正真正銘のブラック企業ということになりそうです。現時点では企業側は事実を否定しています。
8月10日に労働組合連合会のDaniel Duron事務総長は、中米ホンジュラスで10年に渡り操業し、3500人の従業員を擁するアメリカ合衆国及び韓国資本の企業、Kyungshin-Lear Honduras Electrical Distribution Systemsに対し、ホンジュラス人の従業員たちがトイレに行く時間を節約して生産性を上げるために、大人用おむつを着用するように強制したとして弾劾しました。
さらに、Duron事務総長によると、会社は従業員のために大人用おむつを支給したわけでもなく、従業員は女性を中心に仕事を離れて職を失うリスクを回避するために、自費でおむつを購入せざるを得ない状況に追い込まれたとのこと。Duron事務総長は実際にこれらを強制された従業員たちの証言を元に、当局に対し捜査を要求しています。
ホンジュラスのJorge Bogran労働大臣は取材に対し、30人の調査員がこの件で既に調査を始めていることを明らかにしました。一方、Kyungshin-Lear Honduras Electrical Distribution SystemsのEdgardo Dumas法定代理人はこの主張を虚偽であるとし、会社はこれまで労働法を破ったことはないと主張しています。
また、ホンジュラス製造業協会会長も報道陣に対し、この主張を虚偽であるとした上にアメリカの労働組合が自国で失った地位を回復しようとしてこちらにまで口出ししてきていると非難しています。
この件に関し、Kyungshin-Lear Honduras Electrical Distribution Systemsの元従業員であり、7年務めた後今年4月に解雇されたMaria Galeanoさんはこうしたことが本当にあったと証言します。
「トイレに行くのを許可してもらえないからおむつを付けて仕事をしていたなどと証言することは非常に屈辱的です。ですが、多くの従業員がDuron事務総長の主張が真実であると認めるでしょう。」
調査はまだこれからですし、日本のこれまでの例を見てもブラック企業であることが簡単に証明されるとは限りません。仮に証明されたとしても待遇の改善に繋がるかはさらに不透明です。
ですが、先月もアップルの下請けの中国工場の過酷な労働の実態が大きく取り沙汰されたばかり。トイレというもっとも基本的な生理的欲求をも認めず、しかも私費でおむつを買わせて着用させるようなことが本当にあったのであれば、非常に大きな問題なりそうです。
(Photo by david_shankbone)
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