「WiMAX 2+」は通信量無制限で月額3880円、au 4G LTE併用も選択可能で220Mbpsへの増速も


UQ WiMAXがついに次世代高速通信サービス「WiMAX 2+」を正式発表しました。

なんと「通信量無制限」が続行されるほか、1台の端末でつながりやすいプラチナバンドを含むau 4G LTEも利用できるようになるなど、広い選択肢を実現しています。


UQコミュニケーションズのプレスリリースによると、同社は10月31日(木)のWiMAX 2+サービスインに合わせて、「WiMAX 2+」「WiMAX」「au 4G LTE」に対応したモバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」を発売します。

また、気になるサービス内容ですが、1台のモバイルルーターで以下の3つのモードを切り替え可能。同サービスは2014年には下り最大220Mbpsへの増速も提供される予定で、用途に応じて通信量無制限やエリアの広い高速通信をチョイスできる仕組みを採用。なお、2015年4月以降は3日間で1GB以上を通信するユーザーに対し、混雑状況に応じた速度制限が課されることがあります。

・ノーリミットモード
下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbpsの「WiMAX」を利用可能。通信量無制限。

・ハイスピードモード
下り最大40Mbps、上り最大15.4Mbpsの「WiMAX」および下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsの「WiMAX 2+」に対応。課金開始日から最大25ヶ月間通信量無制限。経過後は7GB制限。

・ハイスピードプラスエリアモード
下り最大110Mbps、上り最大10Mbpsの「WiMAX 2+」およびに下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsの「au 4G LTE」に対応。7GB制限あり。

「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」本体。2.4インチQVGA(320×240)のタッチパネルで操作できるモデルです。

側面。同梱の給電用ケーブルを用いればスマートフォンなどを充電できるほか、32GBのmicroSDHCカードを挿入することで、携帯用ファイルサーバーとしても利用可能。5秒で起動する「クイック起動」にも対応。本体をバッグから取り出す必要無く、スマートフォンから操作できます。

背面にはワイヤレス充電(Qi)に対応した3000mAhのバッテリーを搭載。WiMAX 2+(約9時間)やLTE(約9時間10分)、WiMAX(約9時間30分)など、各種通信を長時間利用可能。なお、LTEの対応周波数帯は800MHzと1.5GHz。ここに2.5GHz帯のWiMAX 2+を組み合わせて使うという構成になります。

カラーはブライトシルバーとメタリックレッドの2色。

また、気になる新料金プラン「UQ Flatツープラス」の詳細は以下の通り。「HWD14」新規契約時に同プランに加入すると25ヶ月間525円が割り引かれます。なお、au 4G LTEを利用できる「LTEオプション」は利用月のみ月額1055円。

・月額料金
4405円(基本使用料)-525円(UQ Flatツープラスおトク割、最大25ヶ月適用)=月額3880円(2年契約)

WiMAX 2+対応エリアの展開予定は以下の通り。基本的に単独でのサービスは当面提供されず、従来のWiMAXまたはLTEを併用して使う形となります。

・2013年10月末
環状7号線内

・2013年度末
関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の一部
中部(愛知県)の一部
関西(大阪府、京都府、兵庫県)の一部

・2014年度末
全国主要都市

あくまで期間限定とはいえ、まさかの通信量無制限を導入した「WiMAX 2+」。既存のWiMAXエリアと合わせて転送量無制限で使えるのは固定回線代わりにしていたユーザーにとって朗報なのではないでしょうか。

UQコミュニケーションズのWiMAX 2+ 特設サイトは以下。

WiMAX 2+ 特設サイト

◆発表会の様子
いよいよ発表会スタート。2011年に行われたWiMAX 2のフィールドテストから実に2年。ようやく実を結ぶことになります。

心なしか嬉しそうに見える野坂社長

ノーリミットを武器に426万人のユーザーを獲得してきたUQ WiMAX

WiMAX 2+の導入は都市部で細かくセル(基地局)を敷き詰め、通信容量を拡大するほか、高速化が図ることが目的。

TD-LTEとの互換性確保により、基地局や端末を安価に調達できるように。

エリア整備イメージ。既存のWiMAXエリアに重ねていく感覚です。

さらに2014年には220Mbps、1Gbps超への増速も。

端末および料金プラン。初のタッチパネル搭載ルーターが投入され、3つのプランから選択可能に。

エリア拡大予定。WiMAX 2+のエリア整備が進めば既存のWiMAX基地局が空いて速度がアップするという好循環が生まれます。

発表会の最中ですが、突然KDDIの田中社長が登場。ちなみに田中社長はUQ WiMAXの立ち上げに尽力したことが評価され、KDDIの社長に抜擢された人物です。

KDDIの2013年冬モデル発表会でUQコミュニケーションズとタッグを組んだ製品を発表することを明言しました。

フォトセッションでは「ダントツ田中」と「ノーリミット野坂」がタッグを組む光景も。

・質疑応答
?:
220Mbpsへの増速が予定されているが、既存のWiMAXの周波数帯を削るのか

野坂社長:
既存のWiMAXの帯域を削るのはWiMAX 2+への以降が進んでから。220Mbpsについては新規に割り当てられた20MHz幅のみで実現できます

フリー島田:
既存ユーザーに機種変更は?機器追加オプションなどはどうするのか?ホームタイプのルーターは?

野坂社長:
既存ユーザーの機種変更は現時点では考えておりません。これは1年契約であるので、順次置き換わっていくと考えています。契約としては一本化できるものの、ファミ得は適用外。ホームタイプはどこかのタイミングで実現できれば面白いと考えている。SIMカードを複数発行するオプションは考えていません。

フリー石野:
ハイスピードモードは2年間使い放題ということだが、「2年間使って解約する」という流れになるのではないか

野坂社長:
石野さんの指摘はその通りで、とりあえず2年間お使い戴ければと考えている。7GBという数字について賛否はあるが、他の通信事業者さんを見た数字。まだ2年後の話なので、マーケットの状況を見ながら考える。

日経コミュニケーション堀越:
WiMAX 2+にサービス開始するということだが、既存の機種の供給を止めて移行を促すのか。端末はどんどん用意する予定なのか。割り当てから3ヶ月で事業スタートということは、事前に準備していたのか。

野坂社長:
基本的には既存の薄型モデルなども併売。1機種だけの投入かという話だが、オープンデバイスで展開しているため、関係者と検討していきたい。3ヶ月前に割り当てられたばかりというのはまさにその通りで、既存のWiMAX基地局を両対応のものに置き換えるのでまだ楽だが、マンションのオーナーさんなどとの交渉を続けている。

日経金子:
220Mbps化の時期は?CSフォールバックへの対応状況は?人口カバー率は開設計画通りなのか、それとも前倒しがあるのか。

野坂社長:
開設計画では2015年3月としているが、その通りに行う。端末の技術開発次第。2013年度末は厳しい。CSフォールバックは無し。人口カバー率は2015年度末に70%。ユーザーをどんどん増やして加速させていきたい。

フリー山田祥平:
他の事業者のSIMを使えるのか。トライバンド対応ということだが、SIMを抜くとノーリミットは使えなくなるのか。

野坂社長:
今現在は他の事業者で使えないが、UQの機器内でSIM差し替えで使えるようにしたい。タブレットやPCなどと共通なものは考えていきたい。認証システムを統一しているのでSIMを抜いたら旧WiMAXは使えない。

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