避妊率100%の男性向け避妊ピルが誕生へ
Photo by Iqbal Osman
避妊ピルは女性が飲むものとされてきましたが、男性の精子を射精時に体内に留める効果のある避妊ピルが開発されました。
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これまでも、男性向けの避妊ピルとしては男性ホルモンを変質させたり、精子を不活性化させる手法が研究開発されてきました。
しかし、今回の技術は一時的なパイプカット手術に近く、射精時に精子が体外に放出されないようにする技術。これにより、他の化学的な方法では男性の長期的な性欲や生殖能力に影響を与える不安をなくすことができるといいます。
また、この技術は避妊ピルを継続的に服用することで心臓発作や脳卒中、血栓症のリスクを心配する女性に対しても朗報になるとのこと。
この技術を発表したのはオーストラリアのモナッシュ大学のSabatino Ventura博士のチーム。発表によると、この技術によるピルは射精に関係する2つのタンパク質をブロックするもの。男性ホルモンを変質させたり精子を殺す技術に比べ、副作用を大幅に低減させることになります。
特に、このピルは男性の性的機能や生殖能力に長期的な影響をあたえること無く、ピルの服用を止めるだけで元の状態に戻ります。
これまでは女性の多様な避妊方法に比べてコンドーム使用とパイプカット手術程度しか有効な避妊方法を持たなかった男性がこのピルを使用することによって、より詳細な家族計画を実行することができるということ。
マウスを使った実験では、この2つのタンパク質を体内から除去したところ、100%の不妊率を達成。また、体内に残された精子はいかなる損傷も受けておらず、後に体外受精による実験を行った結果、健康なマウスが生まれています。
人間でも服薬によって2つのタンパク質を途絶させ、脳から精子を男性器に送る信号をブロックすることで同様の効果が発生します。この際、男性は射精することはできますが、精液内に精子が存在しない状態になります。
現時点ではまだ実験段階ですが、副作用の有無などを人間に対してさらに詳細に検査した後、実用化を目指すことになります。
もちろん、コンドームは単に避妊のためだけのものでなくHIVを始めとした性病予防の大切な手段でもあることは忘れてはなりません。
また、2011年にイギリスのアングリア・ラスキン大学の調査によると、女性の半数が男性用避妊ピルを歓迎しておらず、その理由としてはパートナーが飲み忘れていないか信頼が置けないということ。
よりよい性生活のためにはよりお互いの信頼関係の構築が必要ということは間違いなさそうです。
(Photo by Iqbal Osman)
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