人力のみでたったひとり、異次元のような洞窟を「アート作品」として掘り続ける男

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以前BUZZAP!では村人のためにひとりで人力だけで山を削って道を作ったインド人を取り上げました。しかしこの男性はアート作品として、洞窟を掘ってしまいました。

67歳のアメリカ人Ra Pauletteさんはツルハシなどの道具と手押し車だけでアート作品として洞窟を掘り続けているアーティスト。25年にも及ぶ創作歴の中で14もの「Ra Caves」と呼ばれる洞窟アート作品を作り上げています。

Raさんは大学をドロップアウトし、アメリカ海軍から除隊された後、アメリカをヒッチハイクし、郵便配達や警備員、門番から農業まで職を転々とします。そんな中で1985年にディクソンで掘削者として働き、野外トイレや井戸を掘っていた時に何かアート作品を掘りたいと考えるようになりました。



そして導かれるように最初の作品「Heart Chamber」を1987年にArroyo Secoの公有地に掘ります。しかしこの作品はすぐにある種の「神殿」のようになり、あまりにも多くの人が訪れるようになったため、Raさんは埋め戻さなければなりませんでした。



「とにかく人が多く入りすぎて、地域にとって迷惑になったんだ。安全規約にもいはんしていたからね」




その後、アート愛好家による注文を受けて洞窟を掘るようになったのですが、創作におけるアプローチの違いから、クライアントと衝突するようになります。Raさんはインストラクションを受けるのを嫌い、インスピレーションが降りてくるのを待ちました。



その結果クライアントからの納期は反故にされ、結局Raさんは自分ひとりで作品を作り続けることに決めました。現在は10年計画で最高傑作となる予定の作品を作成し始めて3年目。




「実に、この過程は私の手の届かないところに行ってしまっているが、アイディアや計画はある。この作品は社会的な道具となり、人々を大地にコネクトさせ、彼ら自身の内面そのものにもコネクトさせる。私は他のどこにもない場所をつくろうとしているんだ」






彼の洞窟製作過程は「Cavedigger」というドキュメンタリー映画となっており、オスカー賞の選抜候補リストに入っています。

Cavedigger - ECU 2013 Official Selection - YouTube


地球を掘り、それを丸ごとアートにしてしまう。ものすごい発想ですがまさに別世界をそこに作り上げているのは圧巻。何も知らずに迷いこんでみたいですね。

Ra Paulette - The Man Who Carves caves Artistically, by Hand Oddity Central - Collecting Oddities

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