ソフトバンク版「だれとでも定額」で通話定額実現へ、ただし「パケ死」の危険性やキャリア内通話無料廃止も



10分以内の通話が月500回無料になる「だれとでも定額」を展開するウィルコムを抱えるソフトバンクが、自らも同様のサービスを展開することが発表されました。詳細は以下から。

VoLTE時代の革新的な新定額サービスが登場! | 企業・IR | ソフトバンク

ソフトバンクモバイルのプレスリリースによると、同社は2014年4月21日からSoftBank 4GおよびSoftBank 4G LTEに対応するすべてのスマートフォン向けに、ソフトバンクおよび他社携帯電話、固定電話などへの国内音声通話が無料になる音声定額サービスを提供するそうです。

同サービスは以下の3つのパックで提供され、いずれもパケット定額サービスとセットに。音声通話の超過分は30円30秒の通話料が発生するほか、パケット通信の超過分は、Sパックは100MBごとに250円、Mパックは100MBごとに125円、Lパックは100MBごとに100円の通信料が発生。また、超過しても通信料不要で128kbpsの低速通信が利用できるオプションサービスは月額300円で提供されます。

Sパック(月額5980円):1回3分以内の通話が月50回無料、データ通信は2GBまで
Mパック(月額6980円):1回5分以内の通話が月1000回無料、データ通信は7GBまで
Lパック(月額9980円):1回5分以内の通話が月1000回無料、データ通信は15GBまで



専用基本料は2年契約時、月額980円。テザリングオプション、Wi-Fiスポットは無料です。


最も多くのユーザーが利用するであろうMパック契約時の支払いイメージはこんな感じ。ちなみにこれらのパックは4G対応機種の新規契約および機種変更時のみ契約できます。

基本料(980円)+S!ベーシックパック(315円)+Mパック(6980円)=月額8275円

なお、ソフトバンクモバイル広報室に問い合わせたところ、超過時に128kbpsの低速通信を利用できるオプションプランを申し込んでいない場合、パケット通信量を超過しても通信はカットされず、追加料金が自動課金(Mパックは100MBごとに125円)されるとのこと。

つまり「超過すると追加料金を支払わない限り、通信速度が128kbpsに制限される」という内容だった従来のパケット定額サービスとは大きく異なり、オプションサービスに申し込まずにガンガン使うと「パケ死」しかねない点には注意が必要です。

また、専用基本プランは「ホワイトプラン」と異なり、ソフトバンク同士の通話定額サービスが提供されない点も要注意。家族のみ24時間通話無料となりますが、それ以外のソフトバンクユーザーに対しては、他社回線宛て同様、3分ないし5分超過後に通話料金が発生します。

「革新的な新定額サービス」と鼻息荒くアピールする一方で、キャリア間通話定額廃止・パケット代青天井(セーフティーネット有料化)など、首をかしげたくなる部分も多い今回の新サービス。キャリア内通話無料を残しつつ、他社宛の10分以内の通話が月500回無料になるウィルコムの「だれとでも定額」よりは格落ちするものとなりそうです。

ちなみに携帯各社は現在、音声通話サービスに3Gネットワークを利用していますが、いずれは音声をデータ化してLTEのパケット通信網でやりとりする「VoLTE」に移行する予定。

パケット網を利用した音声通話ソフト「Skype」や「LINE」が無料通話を実現できているように、VoLTEを用いれば更なる通話料引き下げも期待できるわけですが、今回の音声通話定額はいずれ本格化するであろう音声通話値下げ合戦のトリガーになると考えられます。

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