あの「五山送り火」で有名な「大文字山」は京都の街を一望できる絶景スポットでした

五山送り火といえば誰もが知る京都の代表的な風景。ですが、逆にその大文字山に登ってみると、この上なく美しい京都の街を一望できるのでした。詳細は以下から。


大文字は京都のお土産品などに五重の塔や舞妓はんと一緒に必ずと言っていいほど描かれる京都の街の代表的なランドマーク。京都と言って最初にイメージする人も少なくないのではないでしょうか。

実はこの大文字は毎年8月16日に送り盆の「送り火」として行われる「五山送り火」のひとつ。午後8時に最初のひとつとして銀閣寺の裏手にある東山の一角、大文字山に灯される巨大な大の字が五山送り火の、ひいては京都の象徴として知られるようになりました。

この大文字山に行くにはまず、銀閣寺を目指します。京都駅から銀閣寺に向かうバスに乗ってもいいですし、京阪電車の終点出町柳駅から20分ほどで歩くこともできます。ここが銀閣寺への参道の入口。

登って行くと世界文化遺産にも登録されている銀閣寺にたどり着きます。もちろん時間があればゆっくり見ていってもよいのですが、今日はそのまま大文字山に向かいます。この入口前を左折して道なりに進みます。

銀閣寺の左手を回りこむように坂を上がっていきます。

すると砂利道になり、看板が。

誰かが残していってくれた杖がたくさん立てかけられていました。足に自信のない人は1本お借りしてもよいでしょう。

地図でみるとこんな感じです。最初は川沿いを登ってゆくようです。

美しい新緑の中、涼しい木陰を歩いていきます。

橋が見えてきました。

橋に大文字山の看板。思ったよりハイカーとすれ違います。家族連れからカップル、ひとりで登っている人もよく見かけます。

ここからしばらく階段で登ってゆきます。

10分ほど歩くと完全に山道。さっきまで人混みの銀閣寺前にいたのが嘘のようです。

もうしばらく登ると送り火用の薪と思われる木材が整えられて積み上げられています。

そして木立が途切れている場所に。もしかして…?

あの大文字の下の端に到着です。こうしてみるとかなり広大。

ちょうど2画目の左の払いの部分に出ていました。歩いている人と比べると大きさがよく分かります。

市内から美しく見える大文字ですが、火を焚く場所はキャンプ場のカマド程で意外とこじんまりしています。500mlのペットボトルと比べてみて下さい。

大の字の真ん中がここ。そしてこの眺望。

京都市内をまさに一望できます。比叡山、伏見稲荷など、京都市内の眺望のあるスポットはいくつもありますが、この場所の開けっぷりはまさに格別です。左手のこんもりした山が京都大学の裏手に当たる吉田山。「鴨川ホルモー」に登場する吉田神社がここにあります。その先の街を横切る緑のラインは加茂川です。

さらにもうひと頑張りして大の字の一番てっぺんまで登ってみました。

毎年京都大学の学生有志がこの大文字焼きを「犬文字焼き」にしようと企んでいるという都市伝説がありますが、犬の点を灯すならおそらくこの辺りです。しかしこの企み、本当に実行されたことはあるのでしょうか?

iPhoneのパノラマモードで撮影してみました。本当に気持ちのいい季節にお弁当を持ってハイキングに来るには最適ですね。ヒールのある靴でなければ軽装でも問題なく登れますし、子供からお年寄りまで楽しめるスポットです。片道3~40分程度なので観光の間に挟み込むこともできそう。夏は恐らく灼熱地獄ですし、冬は極寒のため登るのは大変ですが、春と秋は間違いなく気持ちいいです。

(クリックして拡大)

大文字山から降りてきて小腹が空いたら参道で食べ歩きも楽しいです。筆者のオススメは参道を下り切って少し西に歩いた今出川白川通交差点から南に2件ほど下がった銀閣寺キャンデー店(断じてキャンディーではありません)。

汗をかいた体に昭和の香りの漂うアイスキャンデーが染みます。名物のパインジュースも乾いた喉に最適。

汗が冷えちゃったよという人にはつぶあんたっぷりの「大文字焼」はいかがでしょう。あまりにそのまんまな名前ですが、中身はもっちり美味しい大判焼きです。

銀閣寺キャンデー店 – 元田中 アイスクリーム [食べログ]

大文字山ハイキングの注意点としては、ハイキングの後に銀閣寺を見ようと思っていても、景色に見とれてのんびりし過ぎて拝観が終了してしまう可能性があること。そして、日が暮れ始めると電灯などはもちろんないので足元が危ないということ。できれば早めの時間帯に出発した方がよさそうです。

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