650万年前に魔王が降臨した京都最強のパワースポット、鞍馬山を歩いてみました

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あの牛若丸が武術や兵法を学んだとされる天狗の総本山、鞍馬山。現在もパワースポットとして多くの観光客が年間を通じて訪れます。金星から来たとされている護法魔王尊が祀られているなど、不思議な伝説の多いこの鞍馬山を歩いてみました。

京阪本線の終点、出町柳駅から叡山電車に乗り換えて30分程で、終点の鞍馬寺に到着します。京都市内からも近いのですが、ここは既に山の中。空気も気温も違います。


ノスタルジックな駅舎。


巨大な天狗の顔のモニュメントがお出迎えしてくれます。ここは「鞍馬天狗」の名でも知られるように、天狗たちの総本山でもあります。


鞍馬山のふわっとした案内図。今日は貴船神社側まで歩いてみる予定。


駅前ののどかな土産物屋と食堂街。おにぎりなどを売っているお店もあるので飲み物と一緒に買っておくのもいいでしょう。写真に写っているバンはくらま温泉(入浴料1000円)へのシャトルバス。10分感覚で駅から出発しています。歩いた後のひとっ風呂には最適。


鞍馬寺の入口の仁王門に到着。愛山料200円を払い、ここから鞍馬山に入ります。





入るとすぐにケーブルカー乗り場の建物があります。鞍馬寺は宗教法人として唯一電車事業者として登録されています。片道100円で本堂の近くまで登れますが、今回は折角なので九十九折参道を歩いて登ることに。足に自信がない人は杖を借りる事もできます。



少し登ると魔王の滝。近所の保育園の子どもたちが遊びに来ていました。



その上には由岐神社。重要文化財の拝殿と、その奥にそびえ立つご神木が見事です。ここで行われる火祭りも非常に有名です。




鞍馬寺の本尊である尊天(宇宙生命・宇宙エネルギー・宇宙の真理)を具象化したとされる像「いのち」。ぱっと見ると現代アート作品のようにも見えます。




中門を抜けると石造りの階段に。この九十九折参道は清少納言が『枕草子』で「近うて遠きもの、くらまのつづらおりといふ道」としたことで有名。日陰なので汗をかかずにゆっくり登れます。






ケーブルカーからの道と合流した先で突然眺望がひらけます。ここまで来ると本殿はもうすぐ。休憩所もあり、お茶を飲みながら休むこともできます。


ここが本殿金堂。まるで魔法陣のような金剛床が本殿の真ん前にあります。中心に立って宇宙エネルギーを受け取る参拝客も大勢おり、休日には行列ができることも。




鞍馬寺は770年に鑑真和上の高弟である鑑禎上人によって毘沙門天がまつられたことから始まったとされており、その後796年に藤原伊勢人が千手観世音を併せて祀るようになり、はじめは真言宗寺院として信仰を集めていましたが12世紀からは天台宗に改宗。しかし、第二次世界大戦後1947年にヨーロッパの神智学に影響を受けた住職・信楽香雲によって新宗教である鞍馬弘教が開宗され、現在では独立して鞍馬弘教総本山として、毘沙門天、千手観音、に加えて護法魔王尊の三位一体の「尊天」を本尊として祀っています。

鞍馬寺の説明によると「尊天」は愛を月の精霊、千手観音菩薩、光を太陽の精霊、毘沙門天王、力を大地の精霊、護法魔王尊の三位一体としており、すべての生命の生かし存在させる宇宙エネルギーであるとのこと。神仏習合の寺社は日本では珍しくありませんが、鞍馬寺の信仰形態は独特で、5月に行われる五月満月祭(ウエサク祭)での祈りの詩では「魔王尊はシリウスから下された光の棒で人間たちに天の力を与える」といった記述も見られるなど、日本古来の宗教には見られない要素も含まれています。

本殿境内にはベンチなどもあり、ゆっくり休憩したり食事をする参拝者や観光客も。大体はここまで来てお参りをして帰るのですが、今回はここからさらに上を目指します。


しんとした雰囲気の奥の院への参道。冬場は雪があったり凍結するので軽装はおすすめできません。



最初に見えるのは博物館。鞍馬山の歴史や生息する動植物が展示されているとのことですが、この日は休館日。


さらに奥を目指します。ここまで来ると参拝客も少なく、山歩きの格好をした人が目立ちます。



クマやマムシ、毒虫が出るとの看板。なぜ注連縄で結界が張られているのかは不明です。


鞍馬山を離れる牛若丸が名残りを惜しんで背比べをしたとされる石が残る「背比べ石」。ちょうど山頂に当たり、この先は下りになります。


木の根道。硬い地質のため杉の根が地中に潜れず、地表を這うようにして伸びています。非常に歩きにくい場所ですが、この地形を利用して牛若丸が修行したと言われています。弁慶を倒した軽快な身のこなしはここでの修業の成果なのでしょう。


大杉さんと呼ばれる大杉権現。木の根に覆われた静かなエリアです。ご神木自体は昭和25年の台風で既に折れているのですが、お堂があり、読経している人もいました。


そこから下ってしばらく歩くと僧正ガ谷不動堂。牛若丸と鞍馬天狗の出会いを題材にした謡曲「鞍馬天狗」の舞台です。




この周辺ではどこからともなくカエルの鳴き声が聞こえ続けています。この正体は岩の隙間にいるタゴガエル。


ここからもさらに木の根道が。


さらに下ると奥の院、魔王殿にたどり着きます。650万年前に金星から護法魔王尊が地球に降り立った場所とされています。奥の院の敷地に入ると空気が変わります。


お祈りをする人、瞑想をする人も少なからず見かけます。ベンチに腰掛けてゆっくりするだけでもとても心地の良い場所です。


金星から来たとされる護法魔王尊は神智学ではサナト・クマラと呼ばれており、キリスト教では堕天使とされるルシファーのことでもあります。ルシファーが宵の明星と呼ばれていることからも分かるように、実際に深い繋がりがあります。

そこから下って行くと貴船神社に向かいます。貴船側の入り口付近にはこのように不思議にねじれた木々が見られる場所があります。磁場が乱れているためとの噂も囁かれているようです。






そしてこの近くには2本の木が合体したような不思議な樹木が。


そのすぐ側には「尊天」とだけ書かれた小さなお堂も。なぜここに鞍馬寺の本尊の小さな御堂があるのかは不明です。


ここが貴船側の出入り口。既に川床ができてランチを楽しむ人でいっぱいでした。気軽にこちらから鞍馬山に登ろうとすると、急な登りが延々と続くため非常にキツいので注意が必要です。



鞍馬寺の仁王門からゆっくり歩き始めて全行程で3時間程度で貴船神社前まで到着しました。このルートでは特に難所もなく、きつい登りも少ないため、軽装でも問題なく歩くことができます。全体的に森の中を歩くことになるので日差しの心配はそこまでありませんが、山の中とはいえやはり京都の夏は暑いため、飲み物などはしっかり用意してください。本堂手前の休憩所を越えると飲み物を買える場所はないので注意。

また、貴船神社側に降りた後、駅に向かうバスは夕方早目の時間になくなるので気をつけてください。駅まで歩くこともできますがかなり遠いです。

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