不具合・発熱で訴訟も起きた「ARROWS X」、ユーザーの7割が1日に5回以上の充電を強いられていた

頻発する不具合や発熱が訴訟沙汰にまで発展してしまい、悪い意味での伝説を作り上げてしまった富士通製スマホのドコモ版「ARROWS X」について、驚くべき調査結果が明らかになりました。


ニールセン、スマートフォン利用状況分析レポートNielsen Smartphone Analyticsの提供を開始 | ニュースリリース | ニールセン株式会社

調査会社ニールセンでは、日本全国の4000名(iOS、Android各2000名)の調査協力モニターから以下のような取得したデータを取得し、統計化する「Nielsen Smartphone Analytics(ニールセン スマートフォン・アナリティクス)」を新たに提供しています。

そして同社が2014年2月のデータから利用者のスマートフォン(ARROWS X、Galaxy S III、Xperia A)を対象に、別に1日あたりの平均充電回数(完全に電池が消耗し、フル充電を行っている状態の回数ではなく、電源に接続された回数)を調査したところ、なんと「ARROWS X」のみ5回以上充電するユーザーが69%に達しています。

ちなみに「ARROWS X」は過去3モデル発売されており、一番新しいモデルでも2013年2月発売の「ARROWS X F-02E」ですが、いずれもプロセッサにOMAPやTegraといったプロセッサおよび「SAKURAチップ」と呼ばれる独自開発のモデムを搭載。Snapdragonで圧倒的シェアを持つクアルコムへの対抗を意識したシリーズでした。

しかし特に2012年7月発売の「ARROWS X F-10D」は訴訟沙汰になるほど不具合が顕著で、本体の発熱っぷりは本体背面のカメラ近辺を腕に押し当てると「熱っ!」という言葉が漏れるほど。今回の調査でARROWS Xユーザーは発熱や不具合だけでなく、バッテリーにも悩まされていたことが浮き彫りとなったわけです。

なお、富士通はNTTドコモ向けARROWSシリーズのプロセッサをSnapdragonに切り替え、新たに「ARROWS NX」として展開中。2013年冬モデルあたりから挙動も大きく改善され、かつてのような不安感を解消できています。

ARROWS NX F-05Fをざっと触ってみた – YouTube

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