頭を潰されたり切り落とされたらゾンビだって死ぬものです。しかし実在した鶏のマイクは頭を落とされてから2年もの間「普通に」生き続けました。詳細は以下から。
トカゲは尻尾を切り落とされても平気ですが、頭を切り落とされたらしぶといゾンビでも死ぬものと決まっています。しかしある1羽の鶏は頭を切り落とされたまま、死ぬこともなく2年間も健康に生き続けました。いったいなにが起こったのでしょうか。
1945年の9月10日、アメリカ合衆国フロリダ州フルータに住んでいたLloyd Olsenさんはその日のディナーのために料理しようと、飼っていたとある鶏の頭を落としました。普通であればそのまま美味しくいただくところですが、なんとこの鶏、頭を落とされた後も何事もなかったかのように毛づくろいをしたり、辺りをついばんで回るような様子を見せました。
Olsenさんはこの鶏、マイクを夕食にするのはやめ、大切に育てることにしました。でも、もちろん頭が無いため、マイクは自分で飲み食いすることも何かを見ることもできません。Olsenさんはマイクをユタ大学に連れて行くことにしましたが、科学者たちは口が聞けなくなるほど驚いたとのこと。
科学者たちの説明によると、Olsenさんの斧が頭を落とした時にできた血栓が血を塞ぎ、マイクは生きながらえたのではないかということ。奇跡的にもマイクの左耳と脳幹のほとんどが無傷のまま残っており、そのためマイクが頭を落とされた後2年間にわたって生き続けられたということです。鶏の反射神経は脳幹に位置しているため、マイクは頭をなくした後も何かをついばむような仕草を見せたり鳴き声を出そうとしたりもしていました。
Olsenさんはマイクが生きている間ずっとミルクと水をスポイトで与え、大切に世話しましたがそのうちに有名になり「脅威の首なし鶏」と呼ばれるように。Olsenさんはマイクとツアーに出るようになりました。人々は25セントを払ってこの珍しい鶏を見に押し寄せました。マイクは月に4500ドルを稼ぎだ出しましたが、これは現在の価値で10000ドル(約100万円)程度。あまりにも有名になったためLife誌やTime Magazine誌にも紹介されるようになりました。
マイクはしかし、ある巡業の帰り、アリゾナの砂漠のモーテルの一室で夜中に突然咳き込み始め、マイクの食道を掃除するためのスポイトが見つからなかったためそのままあっけなく死んでしまいました。
Mike the Headless Chicken - YouTube
現在フルータでは毎年「Mike the Headless Chicken Day」が開かれ、多くの人が首なしマイクを偲んで賑やかなアトラクションやゲームでお祝いをしているとのことです。更なる詳細は以下のサイトから見ることができます。
Mike the Headless Chicken
なお、マイクの死後、2匹目のドジョウならぬ2羽目の首なしチキンを狙って無益な殺生が繰り返されたようですが、マイクのように長生きする首なしチキンは誕生しなかったとのこと。生命の神秘をまざまざと示す奇跡的な出来事だったと言えそうです。
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