携帯各社が毎年のように繰り広げている学割商戦。BUZZAP!では各社の割引内容を比較しており、今年も1月24日に2015年版の記事をお届けしています。
そんな中、フジサンケイグループの扶桑社が運営するニュース&エンターテイメント情報サイト「日刊SPA!」に掲載された学割比較記事について、「BUZZAP!の記事と内容が似通い過ぎているのではないか?」という声が読者から寄せられました。
◆日刊SPA!が携帯各社の学割比較記事を掲載
以下が本日1月29日12:00ごろに日刊SPA!がアップした記事。「勃発!通信キャリアの学割商戦。お得なのはどこ?」と題し、大手3社の学割を比較しています。
勃発!通信キャリアの学割商戦。お得なのはどこ? | 日刊SPA!(魚拓)
◆BUZZAP!の学割比較記事と比較してみた
しかし上記の記事について、編集部に「BUZZAP!の学割比較記事と似ている部分が多いのではないか」という声が読者から寄せられたため、当サイトの学割記事「【2015年版】ドコモ・au・ソフトバンクの「学割」比較、最もお得な携帯会社は?」と比較してみました。
なお、比較に用いたのは1月20日20:00時点で日刊SPA!に掲載されていた内容と、同記事がアップされた1月29日12:00時点に、BUZZAP!で掲載されていた内容(現在はワイモバイルの学割などを追記済み)です。
序文
<BUZZAP!>
1月15日にソフトバンクが火蓋を切って落とし、1月19日の新機種発表会でau、そして1月23日にドコモが発表したことで、ついに役者が揃った携帯各社の学割商戦。
気が付けば学生でなくとも25歳以下であれば加入できるなど、各社ごとに大きく内容が異なっていますが、はたしてどのような条件で提供されるのでしょうか。
<日刊SPA!>
1月15日にソフトバンクが、続いて19日にau、そして23日にドコモが発表したことで、役者が出そろった通信キャリアの学割商戦。“学割”と言いながら、よく見ると学生じゃなくても25歳以下なら加入できるなど、実は各社大きく内容が異なっている。まずは、各社の基本的な学割プランを確認してみよう。
・ドコモの学割について
<BUZZAP!>
◆NTTドコモ「U25応援特割」
・対象ユーザー
新規契約・MNPで「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」「シェアパック」を契約した学生・家族
・割引内容
学生:「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」が1年間1850円割引(月額850円)
家族:「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」が1年間1350円割引(月額1350円)
・備考
1年経過後も学生ユーザーに対しては「U25応援割」が継続され、500円割引および1GBのボーナスパケットが26歳の誕生月まで毎月提供。なお、「シェアパック10」「シェアパック15」「シェアパック20」「シェアパック30」への加入が必要。
<日刊SPA!>
◆ドコモ「U25応援特割」
対象ユーザーは、新規契約・MNPで「カケホーダイ&パケあえる」を契約した25歳以下(面倒なので以下、学生)・家族で、割引内容は学生の場合「カケホーダイ&パケあえる」が1年間月々1850円割引(月額850円)、その家族は「カケホーダイ&パケあえる」が1年間月々1350円割引(月額1350円)になる。また、1年経過後も学生は「U25応援割」が継続され、月々500円割引および1GBのボーナスパケットが26歳の誕生月まで提供される。もちろん、こうした割引を受けるには、家族で10GB以上の「シェアパック」への加入が必要だ。加入しない場合、学生に月額500円割引の「U25応援割」のみ適用される。
・auの学割について
<BUZZAP!>
◆KDDI「auの学割」
・対象ユーザー
新規契約・MNPで「カケホとデジラ」または「LTEプラン(旧プラン)」を申し込んだ学生・家族
・割引内容
カケホとデジラ:学生本人が2年間、家族は1年間(MNP利用時は2年間)月額1500円割引
LTEプラン:学生本人は3年間、家族は1年間(MNP利用時は3年間)基本料934円が無料
・備考
「データ定額5/8/10/13」への加入が必要。「auスマートバリュー」加入の場合、さらに最大2年間毎月1410円を割引
<日刊SPA!>
◆au「auの学割」
対象ユーザーは、新規契約・MNPで「カケホとデジラ」または「LTEプラン(旧プラン)」を契約した学生・家族で、割引内容は「カケホとデジラ」の場合、学生本人が2年間、家族は2年間(新規の場合、家族は1年間)、それぞれ月々1500円割引になる。「LTEプラン」の場合、学生本人も家族も3年間(新規の場合、家族は1年間)、それぞれ基本料金の934円が無料になる。また「auスマートバリュー」に加入した場合、さらに最大2年間、毎月1410円割引になる。こちらも「データ定額」5GB以上への加入は必要だ。
・ソフトバンクの学割について
<BUZZAP!>
◆ソフトバンクモバイル「家族の学割」
・対象ユーザー
新規契約・MNPで「スマ放題」「ホワイトプラン(旧プラン)」を申し込んだ学生・家族
・割引内容
スマ放題:学生本人が26歳になるまで毎月540円割引、データ定額パックに毎月1GB追加(MNPしない家族は2年間)
ホワイトプラン:2年間月額1080円割引(MNPしない家族は1年間)
・備考
今後提供を予定している光回線サービスのセット割引とは併用不可(予定)
<日刊SPA!>
◆ソフトバンク「家族の学割」
対象ユーザーは、新規契約・MNPで「スマ放題」または「ホワイトプラン(旧プラン)」を申し込んだ25歳以下(以下、学生)・家族で、割引内容は「スマ放題」の場合、学生本人が26歳になるまで学生も家族も毎月500円割引になり(新規の場合、家族は2年間)、データ定額パックも毎月1GB追加される(新規の場合、家族は2年間)。「ホワイトプラン」の場合、学生も家族も2年間月々1000円割引となる(新規の場合、家族は1年間)。
・その他、各社割引内容についての解説
1.
<BUZZAP!>
(ドコモについて)つまり家族全員で新規契約・MNPする前提である割には、ややお得感に欠ける……と言わざるを得ないわけです。さらに各社の利用料金を試算したところ、「通話定額を利用しないのであれば旧プランを契約したほうが安い」という結果も出ていますが、ドコモは通話定額プランに一本化しているため、選択する余地すら無いのが現状。
<日刊SPA!>
さらに細かく見てみると、ドコモは旧プランがなく通話定額プランにしか選べないため、通話定額を利用しないという選択ができない。家族単位で考えた場合、全員が通話定額プランに入らなければいけないとなると、旧プランが選べないのはお得ではないだろう。
2.
<BUZZAP!>
また、ソフトバンクはスマ放題での契約期間について「26歳の誕生月まで」という面白いアプローチを導入。もし子どもがまだ小学校に上がる前であれば、実に20年以上も学割を適用し続けられることになるため、いちいちキャリアを乗り換えるのが面倒……というユーザーにとっては便利かもしれません。
<日刊SPA!>
極端な話、ソフトバンクのMNP利用で、“子どもの26歳の誕生月まで割引が受けられる”という恩恵を最大限活かそうと思うなら、子どもが小学校入学と同時に契約すると、その後20年近くも学割の恩恵を受けることができる(現実的に、そんな小さな子にスマホを持たせる必要があるかという問題はあるが)。まあ、キャリアをいちいち変えるのが面倒という人にはいいかもしれない。
3.
<BUZZAP!>
25歳以下に対象を広げたドコモやソフトバンクと異なり、あくまで学生が対象ですが、従来は重畳して適用できなかった学割とauスマートバリューを適用できるようにした結果、「家族3人がそれぞれ通話定額と5GBパックを契約しても1万5000円程度」という圧倒的なコストパフォーマンスを実現。
データギフトを使えば余ったデータを家族に分けられるため、なかなか経済的であるほか、旧プランを適用すれば一層月額料金を下げることも可能であるなど、価格・サービス共に抜きん出ている感があります。
<日刊SPA!>
一方のauは、25歳以下に対象を広げたドコモやソフトバンクと異なり、あくまで対象は学生だが、これまでは重複して適用できなかった「auの学割」と「auスマートバリュー」を同時に適用できるようになった結果、例えば家族3人がそれぞれ通話定額と5GBパックを契約しても、月々1万5000円程度で収まる。さらにデータギフトを使えば、余ったデータを家族に分けられたり、旧プランを適用すれば、もっと月額料金を抑えることもできるなど、お得感が高いと言える。実際、2年縛りで考えるとauの割引額がもっとも大きいわけで。
4.
<BUZZAP!>
(ドコモについて)若干不利なイメージを持たざるを得ないわけですが、2月以降にサービス開始を予定しているNTT東西の光ファイバーとのセット割引「ドコモ光」の重複適用が可能かどうかが大きく評価を分ける要素になりそうです。
<日刊SPA!>
このような状況の通信キャリアの学割商戦だが、光回線サービスとのセット割引などで状況は一変する可能性もある。いずれにしろ、ユーザーにとって割引が拡大されるのはいいことなので、今後も注目が必要だろう。
◆単なる「コピペ」ではないものの……
あくまで文章をそのままコピーして貼り付ける「コピペ」ではないものの、序文の言い回しや構成はほぼ一致する上、割引内容についても、BUZZAP!で箇条書きされていたものを、そのまま文章になるよう肉付けしただけのように見えてしまう日刊SPA!の記事。
割引内容についてはどこが書いても似通ってしまう部分があるものの、「小学校に上がる子どもがいれば20年以上も学割を適用できる」といったソフトバンクの学割についての着眼点も一致しています。
さらにauの学割を解説する上で「家族3人がそれぞれ通話定額と5GBパックを契約しても1万5000円程度」というモデルケースを提示し、「データギフトで余ったデータを家族に分け与えられたり、旧プランを適用すれば一層月額料金を下げられる」と続ける構成まで完全に一致しているあたりは、「偶然の一致」とは言いづらいのではないでしょうか。
なお、日刊SPA!の媒体資料によると、掲載された記事はYahoo!ニュースやlivedoorニュースなど、さまざまなニュースサイトにも配信されるとのこと。BUZZAP編集部では日刊SPA!編集部に対して当該記事掲載に関する一連の経緯を問い合わせています。
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