世界最大級のストーンサークル、四国の最果ての謎に満ちた巨石群「唐人駄場遺跡」



四国の南西の果て、高知県の足摺岬から程近い山の中腹に唐人駄場と呼ばれる巨石群が存在しているのをご存知でしょうか?足を運んでみましたのでレポートします。

四国の南西の突端に位置する足摺岬。南東の室戸岬と並んで有名な岬ですが、この足摺岬から車で15分ほど山を登った先に、世界最大級と呼ばれるストーンサークルをはじめ、亀石や鏡石などと呼ばれる多くの巨石群が乱立しています。

その名前は唐人駄場遺跡。なんだか不思議な言葉ですが、唐人は異人、駄馬とは平らな土地という意味とのことで、異人がこの遺跡を開拓したと考えられたために付けられた名前。実際この遺跡からは紀元前5000年頃から弥生時代にかけての石器や土器片などが数多く出土しており、古くからこの周辺に人間が居住していたことが伺えます。

「日本一へんぴなミュージアム」こと海洋堂ホビー館四万十を満喫したBUZZAP!取材班は、まずは山中の唐人石に向かいました。


車道から少し歩くともう巨石がゴロゴロ。



辺りが突然開けると見上げるような巨石が。このエリアは唐人石磐座郡と呼ばれ、黒潮に乗って海を渡る人の目印であったとも考えられています。





巨石の間を縫うような遊歩道を抜けていくと眺望が開けてきます。



こちらは亀石。亀が頭を持ち上げた形に見えることから亀頭石とも呼ばれています。確かによく見るとカリまで見分けられます。



さらに登ると青空とのコントラストがとても綺麗。見下ろすと唐人駄場公園が見えます。この平地になっているところを異人が開拓したと言われています。



こちらは千丈敷岩。平らな舞台のような岩で、降神時に巫女たちが奉納の舞を舞った場所とも言われており、別名が神楽石とされています。




ここからの太平洋の眺望の素晴らしさは息を呑むほど。


こちらが巨石群の中心の唐人石。別名が坊主岩。石の頭頂部にはエネルギー(?)を放出する盃状穴の加工がされている、いわゆるパワースポット。確かに見事です。



唐人石から裏手に回りこんで行きます。鬱蒼とした森は湿り気があり、ジャングルのような雰囲気も。



こちらが鋭く尖った鬼の包丁石。人工的な細工ではないとのこと。



祭壇石。前の2つの岩と後ろの岩の組成が違っており、別の場所から運ばれたということです。



ここが唐人岩磐座群最強のパワースポット、再生のエリア。左側の並立した岩が母、右側の斜上立石が父、真ん中の亀石が子供とのこと。



これが母。滑らかな岩肌に縦長のスリットが女性らしさを感じさせます。


斜めに高らかに屹立する巨大な父。雄々しいですね。


そしてこちらが子供。右上を見るに男の子でしょうか?


このエリアはなんだか植物も瑞々しく感じます。


少し降りて行くと東のサークル。シダの生える斜面に円形状に石が配置されています。写真ではその円形を捉えることができないので分かりにくいのですが…。





入り口から別の道を少し登ったところにあるのがこちらの南のサークル。木立に紛れているので円形を見つけるのはやはり少し困難。



この巨石群から車で3分ほど坂を降りたところにあるのが、さっき岩の上からも見えた唐人駄場。山の中腹に見事なまでの平地が拡がり、その周辺を列石が取り囲んでいます。




現在は内部は公園になっており、一部の岩は撤去されたとのこと。



それでもあちこちに大きな石が残されています。公園の周辺に石垣のように残されているのがストーンサークル。非常に巨大な円を形作っています。



休憩所や炊事場、トイレなどの設備もあり、いい季節にはピクニックやキャンプに訪れる人も少なくないようです。野外音楽フェスが開催されたこともあるようですが、このロケーションは非常に魅力的ですね。

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