「オーバープライスなメモリーカードを『プレムアムサウンドのため』と銘打ってあなたに売りつけたがっている」「ソニーが宇宙史上最も馬鹿げた商品を発表した」などと酷評されたソニーの高音質microSDXCカードに致命的な不具合が発覚しました。
製品に関する重要なお知らせ | 記録メディア | ソニー
ソニーの公式ページによると、今年3月に発売されたmicroSDXCカード「SR-64HXA」に「ファイルの追加、ファイルの削除、フォーマットができない」「ウォークマンなどの再生機器での使用中に音飛びが発生する」という不具合が発覚したことを受けて、無償交換を受け付けるそうです。
該当する製造番号は11544503または12294505で、メディア裏面で確認可能。
AV Watchでは故障原因について以下のように解説しており、音質以前にそもそもSDメモリカードとしての基本的な機能に問題があったことが判明しています。
SDカードには、エラーのある領域を利用せず、問題のない領域を使用するという基本的な機能がある。ソニーによれば、今回の原因は「(その部分の)設計が適切ではなく、エラーの無い領域のデータも、別の問題のない領域に書き換える動作をしてしまい、音飛びなどの原因になった」という。
なお、SR-64HXAは以下のような高音質設計が施されたモデルで、必要以上に高速性を求めず「信号を安定させる」「信号の品位を向上させる」ことに最大限配慮し、徹底した部品や材料の選別・管理を実施。
microSDメモリーカードからのファイル読み出し時に発生する電気的ノイズを低減。オーディオ再生機器の部品や回路への悪影響を抑え、音源が本来持つスムーズな音のつながり、澄んだ音場の広がり、粒立ちの良さ、みずみずしさを再現し、高音質化を実現しました。
AV Watchは紹介記事において「あくまで読み出し時に発生するノイズの低減を追求しており、読み出した音楽データ自体は、通常のカードから読みだしたデータと違いはない」としていました。
しかしこのようなセールストークをオカルトに近いものと感じる人は少なくなく、海外では音質改善効果を「ホメオパシー療法と並んでランク付けされるもの」「プラセボ(偽薬)」とするなど、あまりにも辛辣に書き立てられる始末。
極めつけに「ソニーは同じ容量、スピードクラスのmicroSDXCカードを日本で90ドルで販売しているが、Samsung製なら50ドルで済むし、アメリカでは(別のメーカーのものが)わずか30ドルで買える」と、SR-64HXA以外のメモリカードの価格設定まで槍玉に挙げられるなど、大きな波紋を呼んだ一品でした。
・関連記事
「宇宙史上最も馬鹿げた製品」、ソニーの高音質microSDXCカード「SR-64HXA」が海外でも酷評される | BUZZAP!(バザップ!)
ソフトバンクのスマホだけゲーム起動不能、データを強制圧縮(劣化)させる「通信の最適化」が原因 | BUZZAP!(バザップ!)
携帯電話の「2年縛り」見直しがいきなり有名無実化、戦犯はソフトバンクとドコモ | BUZZAP!(バザップ!)